フードロス自販機で見せ方を変える

フードロスってカタカナですし、よくわからんってなりがちじゃないですか?そうでもない?

そういう人は多いだろうとなって思いつつ、今回見つけたネタを考えてみましょう。

見せ方を変える

“飲み物の廃棄減らそう”フードロス対策の自販機が登場

こんなネタがありました。これは自販機の一部商品を賞味(消費ではない)期限間近で半額で売っているというものです。

ここで直感的に、これは「訳あり商品」を売るということと同義だなと感じました。なのですけど、「フードロス対策自販機」という方がなんかかっこいいですよね(笑)

それだけです。実際に訳あり商品自販機よりも、なんかかっこいい。それがどっちに転ぶかはわかりません。売れるのか、買いづらいのか。ただ小学生くらいで小遣いがないなら一本で二本飲めるからこっち買いますよね(笑)

激安自販機というのもある

実際に安く買って安く売るビジネスということで、最近読んだ自販機に関する本がそういうビジネスでした。

安くとは例えば1本30円くらいで仕入れる、それを60円くらいで売る。粗利5割ですけど、消費者視点では安いですよね。自販機で買うと考えると。そういうことです。30円より安く売るわけではないです(笑)

それでこういう激安自販機はなぜできるかは、そのまま仕入れとしてディスカウントとしてメーカー直か問屋が入るかはおいておいて、安く仕入れられるわけです。理由は怪しいわけでなく、そのまま消費期限が近いから、メーカーも処分しなきゃいけないんですね。そういう在庫処分をするので価格はぶっちゃけ少しでも買ってくれればいいというところです。それを売り切れないから在庫になったわけですしね。

ではこういう激安自販機を「フードロス」自販機としてやれるのかというと、ちょっと違いますよね。フードロスとか関係ない。安いから買うんじゃい!ってパワーがあります。馬鹿にしているわけでなく、そういうのもありだなということです。

安値って神がかってるのもあるわけで、1円でも安いならそれを買う人ってまあいるわけですよ。安さっていつでもしっかり安定的に買う人がいるからこそ、僕も安いものを買うことで何度も失敗していますが(笑)魅力なんですよね。ワゴンセールのセールを買っても、使えないとか。フードロスを救ったとおもったら確実にロスしているという。ありがちな話ではないでしょうか。

飲料メーカー自販機というところがポイント

これは自治体がやっているというのもあって真面目ですよね。

めちゃ安自販機!とかにして売り切れごめん!みたいな叩き売りみたいなものがいいですよね(笑)勝手に言ってますけど。

あと、真面目にいうとこれコカ・コーラ自販機だとすると、飲料メーカー側が「了承」してやっています。そうでないなら、この価格で売れないからですし、増やすとあるけどそれもメーカーが「OK」しないとできません。上の激安自販機は、そういうメーカーでなくて、独立した会社がやっています。独立とはメーカー以外、つまり飲料を製造するメーカーではないところがやってるんですね。

飲料製造をしていない会社というとおかしいのですが、実際に激安自販機で売って、かつその飲料を作る会社もあるので、正確にはおかしいのですが、そこはまあスルーしてください。気になれば調べてみてくださいということで。

それで、ここでの記事のポイントは「飲料メーカーがOK」したという部分的なことでも、ニュース性があります。何を言っているかというと、飲料メーカーの自販機で安売りってほぼ出来ないんですね。定価売りです。なぜならそうでないと利益が取れない仕入れ値なわけです。簡単にいえば、メーカーから自販機までの流通もありますし、これ自販機ですけど人が補充していますから、そういう流通費用があります。あとは設置場所のオーナーへの手数料があります。当然メーカーはそれを売って利益を得るのでその利益も乗ります。製造原価を安くすることは難しいからこそ、例えばスーパー等で冷やしてないから、スーパー等で安く売られるのはそれは売れるからでしょう。売れることで乱暴にいえば100円ショップみたいに薄利多売的にやると。当然その分スーパーは売っているからOKとなります。ですが自販機はチャネルが違うので、飲料メーカーの自販機であれば値下げは基本ないんですね。値下げしている自販機はオーナー所有だったり、飲料メーカーでないところのものとなります。

よって、飲料メーカーはそういう事情があるので、3種類の飲み物を置いただけでも「英断」のはずです。自販機商品全種類からすれば一部じゃないですか(笑)おそらくこれで在庫処分をすることは稀でしょう。ですが象徴的なものとしてやることで、CSRであったり、環境負荷的なことにもアピールできるので、悪くはないんですね。あとは自治体と協働していることも見せられる。実際にはそんなのどうでもよくて、この取り組みでめちゃくちゃロス商品になるものが売れればいいんですよ。

なのですけど、これも飲料メーカー的には定価で売るか、適正な値段で売る、それこそ130円から160円とかですよね、こういう価格帯があるので、そこを自らカニバリズムすることは出来ないわけです。自分で自分のクビを絞めることになるからです。「あ、安く出来るならそうしてよ」ってなりませんか?なるので、事情があるんですね。

なのでこの自販機のシナリオとしては仮に増えてもわずかでしょう。ちなみに飲料メーカーの自販機って数十万台規模であります。全体では200万台程度はあるはずですから。そのうちの数台もですが、地域を散らしたら全く気にならないものとなります。これはビジネス的には仕方がないというか、彼らもこれが商売なので自分達を壊す事はできません。

よって、アプローチとして面白いのは、フードロスを扱うようなお店です。例えばエコロマルシェのようなところですね。ここで問題に気づくわけですが、ロスも大量にあると大量にさばく必要があるので超大変なんですね。それをある程度解決する仕組みが作れればとてもいいわけですね。

今またはやっているSNS版共同購入みたいなサービスにフードロスを入れていけば思わぬアイデアに化けるかもしれませんね。ぜひやってみてください(笑)

ちょっと自販機事情が長くなりましたが、自分が深堀りしてしっていればニュースをより深く読めますよね。そういうのがとても大事な「アイデア視点」かなと思います。

今回であれば、自治体、飲料メーカー、消費者、激安自販機事業者など様々な観点から思惑を考えると面白いわけですよね。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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