眼鏡屋のメガネ作り体験イベントによる子どもの集客アイデア

コモディティ化されて一般的に商品の差がつかなくなったものは、「ただ差がないから売れないと嘆く」だけでは寂しいです。

今回は体験化する、イベント化するヒントです。

※初稿:2017年6月10日です。

ネタ元

あるメガネ店の集客企画の紹介です。

コト消費が進むとはいえ、メガネ店は「眼鏡を販売する」か「それらのアドバイスをする」「眼鏡の価格やデザイン、提供スピード、アフターケア」などであり、体験的なことはほとんど出来ないのではないかと私は思っていました。

ところがこちらのメガネ店は、こども向けに特化し、こどもの眼鏡屋として子どもたちに人気のようです。とくに人気のサービスは、「メガネ作り体験」で、1時間半で眼鏡を自分で作ることが出来ます。確かに眼鏡を作ればそれは貴重な体験ですし、大切にするでしょう。同時に、強烈な体験イベントとして他にはないアイデアでもあります。

このアイデアを見た時、「やられた」と同時に、「眼鏡も体験化できる」ということを証明されたともいえます。

もちろん大人向けの体験は未開拓ですが、例えばVR等と組み合わせて観ることをどう見せるか。例えば視力チェックにVRを使ってみるなどそういう視点は面白いかもしれません。

子どもの眼鏡体験をポジティブにする

私は眼鏡をかけていますが、掛け始めたのは小学校3,4年生であり眼鏡生活はそこから始まっています。高校の頃は部活動でテニスをしていたのですが眼鏡があると目にしたたる汗も拭きづらく、視力はスポーツにとって大事だなと感じたことがあります。

その時高校の同級生から「眼鏡っていいよな」と言われたことがあります。理由を聞くと「なんか頭が良さそうにみえる」だそうですが、そのために目を悪くしたのかしばらくしてその彼は眼鏡をかけていました。「かけてみてどう、鬱陶しいでしょ?」というと「確かに」と苦笑をしていました(笑)

高校くらいになればそこまで感じませんが、小学校などで小さい頃は眼鏡というと面倒ですし、出来ればなくて遊べるほうがいいですよね。そういう時に感じるのは「眼鏡」がネガティブな要素であり、かつ格好悪いし、楽しくないということでしょう。

しかしこのサービスにより、体験して楽しく選べる。とくに子供向けの眼鏡商品自体を充実させることで体験以上にそこでの購買体験も楽しく出来るという工夫になります。

子どもにとっては楽しい体験でかつ眼鏡を大切にできるでしょうし、親にとっても子どもが色々と選んで気に入ったものを大事に使ってくれるのはうれしいですよね。

ネガティブなように見えるものも捉え直せる

似たようなサービスはないだろうかと少し考えてみたのですが、実は、ネガティブなようで実はポジティブなものって結構あります。無理やりポジティブにしたというわけではなく、ターゲットを変えたり、見せ方を変えることで違う印象を与えられるというわけですね。

他にももっとあるのでしょうが、ちょっと考えたところではこのくらいです。今回の話のポイントは2つあります。

1つは、眼鏡という静的な商品では体験化は難しいと思われますが実は眼鏡自体を作るという体験イベントが出来るというわけです。この視点は、以前紹介したボールペンの名入れイベントを実施し店舗で集客するアイデアも同一の視点ではないかなと思います。一見無理そうな商品も十分にアイデアで体験したり、イベント化できるということです。

2つ目は、ターゲットである子どもにとっての眼鏡。またはその親にとっての感覚にこちらが下りていって見ることです。例えば歯医者など子どもが嫌がるものですが、そういうネガティブ要素を楽しさに変えていくことで全く違うサービスが出来ます。こちらのワハハよしどめキッズデジタルランドはなんだか楽しそうで「歯医者に行って痛い思いをする」とは全然違う感覚になりそうですね。他にもこういった歯医者はありそうですが、これも歯医者は歯を治すだけでいいでは潰れていく時代だからこそ、お客さん目線が重要になっているわけですね。

ここまで見て来れば、自分の商品やサービスはイベント化できないということはまずないでしょうし、またネガティブだから売れないということもなさそうです。つまり、何かしらのアイデアで体験やイベント化できるでしょうし、またネガティブもターゲットにあわせた見せ方を変えたり考えるということが集客アイデアの突破口になるわけですね。

おわりに

ネガポジ変換は馬鹿にできない考え方です。それだけで解決はしないですが、北向きの部屋は価値がないとか、潰れた場所は要らないという視点だけだと色々と取りこぼします。

ここでのポイントは、ありとあらゆるものに「評価」をしてもいいし、もちろん僕も偏見など多数あるわけですが、「とはいえ本当だろうか」くらいの留保をしたイメージで、つまりプカプカ浮き輪で水の上に浮いているイメージがいいのかなと。時代によってそれらのイメージも、自分の体験から考え方も変わりますから。決めつけないというと「決めるのは駄目なのか」と誤解しがちなので、プカプカ浮かぶくらいがいいかもしれません。

状況が悪いとか、うまくいかないとかも、ちょっと変化させてみると思わぬ突破口が見えるかもしれません。例えば、銭湯減少もランナー向けの着替え+シャワー施設と捉えるとなんか行ける気がしてきませんか。気休めでなくそれでやってみるとか、考えてみることで何かないか、どうかというところですね。

今回は以上です。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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