開店閉店サイトなどアイデアネタを3つほど
開店閉店というサイトがあります。
これ面白いと思っていて何かこれをネタにして活用できないかを考えてみました。
他にもいくつか考えてみたアイデアをぶっこんでおきます。
不動産仲介会社向けオフィス系、事業系の仲介情報の付加価値に
例えばオフィス、店舗など事業用途で使う最新情報を不動産仲介をする会社にとって、担当エリアはもちろん他地域をカバーしているので、本部が主導で使うことが想定出来ます。
一方でオフィスビルなどは市場が限定的なのであえて公開する意味も薄いと考えられると閉ざされたものです。
また問題は、公開されている時点で内部的にはもっと情報は早いはずです。例えば急な倒産による店舗閉店でないなら、経営側は次をどうするか閉店する手続きに入る=契約終了等を不動産管理会社に告げる(オーナーに告げる)ことで、見た目は開店でも閉店準備をしているというのが普通でしょう。
そうなると、それらの関係者が持っている情報が一番はやい情報です。例えば、8月末に閉店予定ならばもっとはやくから準備をしているので、情報としてオーナーまたは管理会社が次のテナントなりを探すはずです。そういう意味で、「サイトに出てきた情報は遅い」かもしれないという点が一番のネックです。
また、これらの情報の精度が高いか低いかもありますが、100%保証するわけでないので使う側が確認する必要があります。そうなると参考情報程度にしか使えないという結論になりそうです。
違う視点で考えれば何か出てくるかもしれません。
最初使えそうだなあと思ったものは意外に使えないことがあります。妄想で突っ込んでもいいですが、冷静に考えると「全然駄目じゃん」というようなことです。
閉店情報なんて不要かもしれませんが、お店を開業したい人にはそこで「開業」できるわけで大きな価値となります。開店情報も価値です。どういう店舗がオープンしたかは知りたい人もいます。例えば僕であれば新しい店をチェックしたいのでそれが社会変化を感じられたり、新しいコンセプトであると面白いわけですが、何にせよ見ないと分からないからですね。
つまり、閉店情報は起業家、店舗経営者にとっては大きな価値となり、開店情報はマーケッターにとって価値となります。もちろん価格をつけられるわけではないですが、どういった傾向があるかを分析して付加価値とすることはアイデア次第でできそうです。例えば倒産情報と合わせてみるとか、売上、とくに小売業と関連させてデータと重ねて見るなどです。
面白いと思ったものをなにか使えないかと考えると色々出てきそうですね。あなたならどう使いますか?
架空地図を使った二次創作をやる
最近知ったのは、こちらの空想都市へ行こう!というサイトです。このサイトのコンテンツである中村市は架空の地図であり都市です。
一般的に、地図は「道路地図」などは、車などで目的地に行くときに使うし、電車の路線図も電車移動で目的地にいくために使います。旅行で地図を見ると何があるか?という調べもありますし、店舗戦略とか統計データとして都市のあり方を見るというのもあります。
ただこれらは普通は実用的であり、現実が反映されている度合いが一定程度あるというものです。それが地図です。
架空都市、架空地図は架空ですから現実とリンクするものがありません。もちろん、日本社会で生きている人が作るのでいわゆる創作物として日本という設定で実在してないものという感じでしょうか。しかしくどいですが存在していません。
架空都市を作る人たちは、地図が好きでそれは地図好きにも色々いるはずと思うので、想像するに、「地図を見てそこから背景を読み取り、妄想するのが好き」なのと「地図を作ってそこで何か動く感じ、見える世界があるから好き」なのは、大分異なります。が、僕は地図が好きという感覚はそこまでないので、多分他人から見れば「地図好き」になってしまうのでしょう。
一方でアイデアとしてどう考えるか。上の中村市のコンテンツは活用が自由に出来ます。作者ページに明記してあります。
そういう意味では、架空都市設定を使った物語を作ったり、Twitterなどに架空都市のスーパーのつぶやきをしたりということもできそうです。経営シミュレーションゲームやシムシティなどのまちを作ったりするシミュレーションゲームというのはゲームジャンルとしては王道ですが、直観として「架空」を突き詰めると「現実がより見える」感じは多分あります。なぜなら、それくらい「現実」にいると、見えないことが多く、音でいえば都市で住んでいると「耳を開く」のでなく「耳を閉じて」生活している気がします。だから「田舎へいくと、耳が開いて」動けるので楽しいんでしょうね。
興味深いことに、作者の今和泉さんは、なぜ架空地図を作るかを書いてくれています。なぜ空想地図を描くのかでは、子供の頃から書いていたということであり、かつ強いていえばままごとに似ているという話が面白いです。つまり、自分の手を動かして再現してどうなっていくか実感を掴む作業です。作業というか、遊びです。
実際には、普通は現実のビルやら店をみて地図ではこうだ、地図ではこうだからここに目的があるで事足ります。しかし、冷静に考えるとその「出来た街」「ビル、店舗だけでない、道路、電線、歩道、自然物の川、山」などはどうやって出来たり、開拓したり、人工物はどうだ、駅はどうだという感じで「実感」が気になるのではないかと想像できます。自分で何かやってみて面白そうだからやりたいというのが一つの架空地図を描くという理由になるわけです。
僕の想像力では、ある店の前はどうだったかまでは推測ゲームは面白いですが、その街の成り立ちまでいくと、歴史となって地図という範疇を超えている感覚です。ただ、地図も数十年単位、数百年単位で見ればものすごくドラマチックだとは思えます。しかしこれは過去から現在です。架空地図は、現在とか未来とかの時系列よりも、自分が実感として都市なり街を掴むための道具が「地図を描くこと」という感じでしょう。非常に面白いですね。
中村市内の落とし物を見ると何かアイデアが湧いてくるかもしれません。現実的なデザインを架空という場所に入れることで、実際に「現実かどうか」の判断がゆがみます。リアル的なゲームか、ゲーム的なリアルかみたいな感じで。マインクラフトよろしくゲームの世界でリアルさを実現するのもいいですが、地図という場を理解する、把握するという手法で見るのが面白いですね。
あとは、アイデア師匠にあやかれば、「バイアスを外す」という意味でも使えます。空想都市をデザインすることで、実はそのデザイン力が現実に活かせます(笑)何かこの流れこそ、趣味を徹底的にやると活きてくる、仕事になるという王道な感じもします。マネ出来る人は少ないでしょう。もちろん、デザインを鍛えるのに空想都市である必要性はなくて、たまたまそれが好きなことであったり、興味が湧くことというだけですよね。
僕自身は地図にそこまでという感じですが、地図から何か考えるのは好きな方ではないかくらいです。とはいえ架空地図は厳しそうです。ぜひ、中村市を使ってスーパーマーケットの商圏であるとか、乗降客数と住宅の発展とか、色々遊んでみるといいと思います。もちろんデータはないはずなので、設定を作って遊ぶということですね。
仕事論というかシゴトづくりとして、今和泉さんのつぶやきが面白いです。
私が空想地図界で独走してると思ってる人もいるのだが、私の認識ではどうも納得できない。他にも優秀な描き手はいるし https://t.co/IabVEoAYFZ 、アンビリバボーの田中さんはWebこそないものの、かなりの面積の地図、住居表示、データも整えている。私は運良くネット時代に先んじて紹介された限りだ。
— 地理人 (@chi_ri_jin) 2018年7月23日
空想地図作者だけでなく地理関係やマニアックな創作をする人々は、構造や技術、データ等には強い。また、関心は偏るかわりに膨大な情報のインプットができる人も多い。私の知識は「広く浅く」で(さっきの〈 〉内の事情を踏まえて)、たまたまIllustratorが使えた、くらいだ。
— 地理人 (@chi_ri_jin) 2018年7月23日
一番よく言われる「空想都市の3D、ARが見たい」は、この趣向の人がやりそう、ということでもあると思うが、私が得意なことではないので、自発的にはやらない(誰かが再現してくれるなら大歓迎)。さて、これらを踏まえて「地理地図趣向の人がやりそう」な範囲をどうはみ出すかを、これから考える。
— 地理人 (@chi_ri_jin) 2018年7月23日
順番バラバラになりましたが、上記から感じたのは、
- 自身が得意なことだとインターネット共和国のトップまたは強者がゴロゴロいることを認知してしまう(したくなくても、大体は)
- 一方で、それらを知らない人(多くは知らない)にとっては、違う見られ方になる
- 同業者と思われる近い人達、類似の人達で似たようなスキル、例えばデータに強い、細かいものを作れるみたいなものが共通スキルとしてある。ので、そことは違うものを入れる必要があり、例えばたまたまイラレが出来るなどが効いてくる
何かでシゴトを作るとは結局こういう形になりそうです。つまり、同一カテゴリーなど一定のカテゴリーに誰でもいるとして、そこの世界で良しとせず、違う場にコミュニケーションなりしてズレや相対的な強さ(弱さ)を見ていく。そこで自分が自発的に出来る=燃料無限、を掴んで動かしていくというわけですね。
54字の文学賞が面白い
こんなツイートを見かけました。
#54字の文学賞 #54字の物語
右の行から読むと結婚できるし、
左の行から読むと振られる。 pic.twitter.com/fMHiW2777B— ゆっ%uoo (@yukkemakki) 2018年7月11日
右から読むか、左から読むかで異なります。回文ならぬ回文的読み方という感じです。
このアイデアが面白いのですが、なぜ面白いかですが、
- 54字の文学賞に応募したものではない(54字の文学賞はPHP研究所がやっていたコンテスト)
- コンテスト自体は、回文とかはなくて、54字でどこまで物語を入れられるかが問われるもの。つまり、普通に右から読むもの。文章の間にあるものを読み手がどこまで補えるかが鍵。
- 作者のゆっさんは、読み方を変えると異なるというアイデアを考えてそれを形にした
- 言葉や文章に関心がある人が、ハッシュタグ(#54字の文学賞)を頼りに面白がって拡散しはじめた(はず)
というわけで、コンテスト自体に興味があった人にも刺さるコンテンツというか作品であり、オリジナルのアイデアが盛り込まれていてグッドなアイデアということです。
これは乗っかるアイデアとも言えますが、乗っかることを批判的に考えているわけではありません。なんでも乗っかればいいわけでもないと思いますが。
おそらく作者さんは、この動きが流行ってなくても多分面白がってやったのだと思います。たまたまそれが今回のコンテストの形式になっていただけでしょう。またこのように短い文字数でストーリーを作るのは簡単ではないでしょう。そういう意味で、文章、ストーリー、ゲーム性?などがあるから出来たものといえます。結果的に何かいうのは簡単ですが、反射的にぱっと出来ないといけないわけですね。
世の中でやり尽くされたとか言ってしまえばそう思います。例えばTwitterの文字数で何かやるのは大変だし、そういう字数制限なんて何を今さらと思った人が、こういう54字の視点が出来るかどうかですよね。だからこそ、やり尽くされたは幻想で、もっとやれることがあるかもしれません。字数を縛ればかぶることも多くなるのでしょうが、回文的アイデアでそこを突破する軽やかなアイデアはとても気持ちいいですね。
おわりに
3つほど紹介してみました。調べながら書いたので思ったより時間がかかりましたが、何かヒントになれば幸いです。
開店閉店サービスはここから違うWebサービスを考えても面白そうです。今はgoogleの検索で店の営業情報も高い精度?で見えますしなんともですよね。そのまま使うのでなく、何か掛け算したりで面白くしたいですね。
架空地図を積極的に使うことは今はなさそうですが、何か機会があれば使って遊びたいですね。とはいえ、創作系が強いとかやりたいとも思ってないので駄目ですね(笑)
最後の54字の文学賞は、アイデア勝負とはいえストーリーや読み手の力も問われるわけで、突拍子もないものはなかなか理解出来ないですからね。とはいえ本当は怖いみたいなものも流行りましたし、言葉はまだまだというかもっと色々やれそうですね。アイデア×言葉というのは僕は好きなのでそこはより磨きたいと感じました。54字の受賞作品を読んで解説するのもよし、どんなアイデアが隠れているかを見ていくのもいいですよね。僕は多分そこまでやらないと思うので(笑)
以上です。
筆者プロフィール
- 「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介、仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューやお問い合わせはお気軽にどうぞ。
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