アウトドア市場調べてみた

スノピークがMBOというか業績ダウンからの流れが衝撃でした。全然うまく行っている印象だったので、そこをネタに調べてみました。

結論

調べた限りでのまとめですが、

  • アウトドア市場はピークアウトか、または成長していく感じよりも維持に近い(数%成長は維持と判断)
  • スノピークがまずかったのはアウトドアに寄せすぎた?からか。数値では分からずで、結局売上を伸ばせる要因がない故にMBOとなったかも
  • 他競合はアウトドア事業規模もそもそも大きくなく、一つのカテゴリとしてあるイメージ。乱暴にいえば、アパレルや服として伸びているのであって、キャンプ用品的なものが多く売れる影響は限定的だったといえる。
  • その需要をうまくとりこんだスノピークはすごいのだけど、今後どうなるか

となりました。

仮説

  • スノピークがまずったからで、アウトドア市場は堅調なのでは?
  • ブームが終わっただけなら説明はできなくて、後づけでしかなさそう。そういうもので終わる。冷めたら終わるというか。それでいい?

というところで、軽めです。

リサーチしたこと

市場規模

矢野経済研究所では、4536億円となっています。アウトドア用品・施設・レンタル市場に関する調査を実施(2023年)

2026年予測で微増ですが、実はこの予測前にアウトドア特需に陰り アルペン、自前キャンプ場で挽回として、2021年度で予測で2024年でピークアウトって予測をされてたようです。市場予測って少し前にやるのでコロナ禍は読めないですしそこは想定しても、まあ3174億円ちょっとでピークアウトとは大分数字は違うわけですね。それは予測なのでいいとして。

ここで気になったのはピークアウトという想定です。記事にあるように、レジャーとしてキャンプやアウトドア以外が復活。キャンプ用品を買ってしまったらしばらく使うしというところなんでしょう。

スノピーク業績

IR見てもらえればですが、250億→300億→250億円みたいな感じできっちり下がっていますと。一応さらっと見る限り全拠点(国内海外問わず)下がったので、需要が落ちたと。ということで、投資家側も見限って株価下落そして、経営側も立て直しということでMBOとなったのかなと。このあたりは調べてもらえれば。2023_4Q|Result スノピーク

ここでこの250億円前後の売り上げ規模は頭の中に残しておいてもらえれば。あと、売上割合事業別ですね、アウトドアは2023年度で231億円ですが、アパレルは37億円、その他は30億円(その他は例えばキャンプフィールド運営とかです)となっていて、300億円のうちアパレルが1割程度なんですよね。ここも覚えておいてもらえれば。8割がアウトドア。

他の競合はどんなもの?

業界動向サーチでアウトドア用品業界の動向や現状、ランキングなどというところで、いくつか企業をピックアップしてみました。

ゴールドウィン。売上規模は1150億円で大きいのですが、パフォーマンス・ライフスタイル・ファッションとこれ、多分アパレルとしてのブランドだと。そうなるとアウトドアって切り口ではないんですね。資料では、アウトドア的なものをパフォーマンスと言っているのだけど、それがキャンプ用品等をイメージできるかは分からなかったです。2023年3月期 決算説明資料

おそらくTHE NORTH FACEとかあたりかもしれないですが、ブランドがどこまで売上を持っているかまでは一旦保留で。ちなみに、パフォーマンス部門での売上は、392億円でした。

ワークマン。1700億円規模。ほとんど加盟店売上が占めているのは知らなかったです。チェーン全店売上構成の推移

ワークマンはもうアパレルでしょうと。テント売っているとかはしらないので、普通にプロ向けアパレルを機能性をもってカジュアルに殴り込んだという程度の理解です。

ゼビオ。財務ハイライトでは2400億円規模。大きいです。アウトドアは14%ですがそれでも360億円くらいあると。メインはゴルフとかスポーツです。

アルペン。財務ハイライトでは2445億円とこちらもでかいですが、アウトドアは14%ほど。しかも資料を見ると、アウトドアの動向は低水準と読んでおり、読みとしては伸びないということなんでしょうね。株式会社アルペン2024年6月期 第2四半期決算説明資料

つまり競合は1000億円以上規模のアパレル的なところが多く、アウトドアはメインではないと。ゴールドウィンのパフォーマンスも多分キャンプはメインでないと想定しています。ワークマンは除外できるし、ゼビオも14%程度といえると。そういう中でのアウトドア事業は数百億円でわりと小さいと。

そこにスノピークは殴り込んできて順調に取り込んで拡大してきた。というかそこは上手いわけですよね。ただ、それも天井はあっただろうし、結果論ですけどね、そこを見誤ったということになりそうです。

つまり、アウトドア市場自体そこまで大きくない=キャンプが身近になるはあくまで僕の感覚ではないのと、あとキャンプ初めても性質的に飽きたり、ずっとやるのってなかなかですよね。身体性を使うのでそこが良いのも分かるけど、準備から様々な手間がありそうです(手間というか、そこがいいというかは紙一重ですが)。

スノピークの売上規模は数百億円で健闘したとも言えますが、アウトドア依存度が高いと伸びる時はすごいですが、落ちるとそのまま反動がくる。古い例えですが、GREEとかMIXIがSNSでなく、ゲーム事業に乗り出していったように、そこの分散を読んでいく必要があったんでしょうね。結果論ですよ(笑)

仮説の振り返り

簡単に振り返ります。

スノピークがまずったからで、アウトドア市場は堅調なのでは?

堅調とは言い難いかもですが、市場が急失速というわけではなさそうです。正確にいえば、大手アウトドアアパレルでもアウトドア内訳は大きくないものの、そこにスノピークは依存していたので失速感が目立ったということかなと。

よって、スノピークがまずったのは確かでその通りで。そのリスクとして下降するとかピークアウトを読んでいたはずです。ですがそれは思ったより早かった、おかしいな?という感じかもしれないです。

アウトドア市場自体はあるけどもじゃあどういう部分で取れるかというと分からずでした。

ブームが終わっただけなら説明はできなくて、後づけでしかなさそう。そういうもので終わる。冷めたら終わるというか。それでいい?

ブームが終わったというところでは、J-Net21アウトドアショップの記事で、税関での輸入テント額の話が面白かったです。まあ輸入テントが増えたよってことです。現在の数値は分からないですが。大阪税関「テントの輸入 人気継続!」ですね。

ブームは後からしか冷めたことは分からないはずですが(笑)現場で売上がおかしいな?落ち着いた?という読み合いで結局下がっていたかーって感じでしか分からないのかなと。

少し落ち着いてみれば分かるのかなというところです。今終わったという宣言はできないですが、気づけば下がったりまた上げられるかは分からずですが、一旦ふわっとした着地となると。

今度のスノピークの立て直しは別の意味で注目です。また見てみたいと思います。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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