トイレ広告市場を調べてみた

トイレ広告事業は色々出てきているよう、というところで気になったので調べてみました。

市場規模

トイレ広告市場というのはなく、デジタルサイネージ広告での店舗内(オフィス内)などの中に入るイメージですね。

トイレ個室内広告とエレベーター広告を組み合わせ、オフィスワーカーへ効果的な情報訴求を。オフィス向けOOH事業で、株式会社東京と事業提携を開始でのバカンのリリースでは、孫引きになりますが、

日本国内のデジタルサイネージ広告市場は、2020年の525億円(見込み)から2026年には1,400億円に伸びると予測されています※3
※3:出典【 株式会社富士キメラ総研「デジタルサイネージ市場総調査 2021」(2021年2月12日発刊)】

トイレ個室内広告とエレベーター広告を組み合わせ、オフィスワーカーへ効果的な情報訴求を。オフィス向けOOH事業で、株式会社東京と事業提携を開始より

ざっくり、6,7年で2.5倍くらいという推測があると。

もう一つは、以前見かけたものですが、CARTA HOLDINGS、デジタルサイネージ広告市場調査を実施では、

2022年のデジタルサイネージ広告市場規模は690億円の見通し(前年比119%)となり、2026年予測は、2022年比194%増の1,338億円となりました。

CARTA HOLDINGS、デジタルサイネージ広告市場調査を実施より

ということで、今2023年規模は分からないのですが、700億円規模くらいで、2026年では1400-1500億円くらいまで伸びる、少なくとも2倍は伸びるという感じという把握です。

思ったより大きいかというと、実は広告市場全体が7兆円規模からすればかなり小さい規模です。とはいえ、屋外広告で2800億円規模なので、デジタルサイネージ広告というデジタル広告の存在はやはり顕著になってきたなあという感ですね。2022年 日本の広告費|プロモーションメディア

主なトイレ広告事業者

株式会社バカン

アンベールというサービス名で展開。オフィスで1週間60万円~、商業施設は同期間で50万円~だそうです。東京エリアだと思われますが、サイト掲載施設は24程度ですが、2020年開始し3年で1.6万個室(施設ベースで7800箇所)ということなので、大きな施設にめちゃくちゃトイレがあったりするのかなと想像しています。情報の空白地帯「トイレ」を活用 1万6000個室が広告媒体に変身

株式会社トランプス

ハレルヤというサービス名。2020年12月開始で、半年で1000店舗11ヶ月で2000店舗と伸びています。トイレットペーパー広告もあるようでこれはコロナ禍での飲食店支援の一時的かどうかは分からずですがそんなものもあるようです。

広告費は不明ですが、飲食店側(設置側)に2割還元されるみたいなモデルですね。

株式会社トイビー

toiv(トイビー)という社名と一緒のサービス名です。スタンダードで月額35万円となっていて、動画等は別途となります。飲食店トイレを収益化、個室トイレ内動画広告配信サービス『トイビー』が恵比寿・渋谷・銀座エリア150店舗にて、テスト配信開始より、150店舗で展開している模様です。

先の日経クロストレンドから、これらの2割が飲食店に還元されるモデルとなっています。

株式会社hunny

TOILET xAdboxで展開。初期費用と電気代はかかる形ですが、月額費は無料。最低2年契約。広告費は40万円~で10万回は最低表示するという感じですね。

他の会社も設置側で初期費用や電気代は流石にかかると思うので、これらも詳細見ないと分からないところですね。

ざっくり試算すると?

トイビーであれば、150店舗×35万(月額)×12ヶ月=6.3億円規模です。これがどこまで拡大するかというところですが面白いですよね。

バカンは週単位でどれくらい広告稼働するか、あと設置個数(個室や台数などをどれくらいカバーできるか)も不明ですが、オフィスで週60万円であれば、1ヶ月240万円。年で3000万円程度。そしてそれらが24程度あるなら、7.2億円規模。

どちらも数億円規模ですが、東京エリアのトイレで、オフィスと商業施設、店舗など出入りが多いところをどう獲得するかが戦略になりそうですね。

気になったところ

設置側への還元料は2割が妥当?

トイレを広告枠とするというところから、お店やオフィス等はそこで枠を提示するのでお金がもらえるんですね。それは広告代理店とか広告ビジネスと同様です。

2割が妥当かは分からないのですが、これら広告事業者側の利益モデルというか経営次第ですよね。2割還元とする時、粗利が8割となりますが、人件費であるとか、技術やメンテ、あとは営業とか、諸々考えるとどこまで利益になるかは不明です。

広がると当たり前になるが、エンドユーザーの反応は?

東京メインで広がるだけでそれだけで終わる可能性もあると思っています。密集していないと広告効果が出にくいのは広告ならではですからね。

広告に慣れてくると、当然そこから購買や反応が出てくる必要があるのですが、嫌悪感が生まれるかはおいておいて、トイレまで広告しないでという声が出てこないわけでもないだろうと思ったんですね。そうすると、店とか商業施設、オフィス等でも控える動きになればまあ辞めますよね。

直観ですがトイレは落ち着いてしたいので、広告とかポスターとかなんかそういうのはいいですけど、動画や音はちょっとなあと。音出るかとかの設定もありそうですけど、動画だけ流れるのもまたどうかは見たことがないので分からないところですね。

遊びで試すとかはいいけど、どこでもあるとちょっとどうなの?という感じはしているってことですね。

おわりに

トイレ広告というのが定着するかは首都圏密集エリアだけというところかもしれないと冷めた見方をしつつも、おもしろ広告としてはありだなと感じました。ただ定常的に出して効果を出せるかは分からないところですよね。シチュエーションとしてトイレというところでどういうものが効果が出るのか、または出ないのか。そのあたりは気になりました。

全体として市場規模はデジタルサイネージの中に入る感じですが、今後大きくなって存在感を増すのか、それとも飲食店の副収入として定着するのか、このあたり店の世界観や顧客への印象などでどうなるかかなと感じました。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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