電通Bチーム「ニューコンセプト大全」が面白い

何気なく読んだら面白かったので紹介してみます。

面白かった話

基本的にパーソナル、つまり個人の主観で面白いものを全開として得ていくスタイルがBチームです。なので思考法と難しく考えずに、こんなのあるんだーということでザッピングする感覚で読ませてもらいました。

引用は全て同書「電通Bチーム ニューコンセプト大全 仕事のアイデアが生まれる50の思考法」からです。Kindleのため、位置Noとなります。

2018年にカナダの医師会が、世界で初めて、患者に対する治療として「美術館訪問」を「処方」したことをご存じだろうか。患者に対して「家族とモントリオール美術館に行ってアート鑑賞する体験」を処方することで、病の不安やうつ、ストレスの緩和を目指すというものだ。

Kindleの位置No.744-746

これ面白くて、処方に美術館というか、アート見たらという話なんですよね。その効果はあるということでしょうけど、この話知っていたら、気分転換になにかすることもとても有効かもしれないですし、それは病気の対策にもなるかもしれないんですよね。アートの力を感じるし、右脳や五感って大事だなあと感じる話ですね。

新潟県の北越急行が走らせたのは、超特急ならぬ超低速列車。通常1時間程度で走る区間をのんびり4時間かけて走行したところ、「景色がよく見える」「トンネルや橋の構造がわかる」と鉄道ファンの間で話題に。できるだけ早く目的地に到着する、という鉄道の大前提をひっくり返し、エンターテインメント要素をもった鉄道として人気者になりました。

Kindleの位置No.1888-1891)

これどこかで見かけた気がするんですが忘れていました。面白い仕掛けですね。速いならいいとかでない、あえて遅くする。グッドアイデアですね。こういった視点を日常に入れていくととても楽しめる気がしないですか?そうでもない?そんな事言わないで(笑)

調べてみると、こちらの列車はスノータートルというもので、こちらの記事が詳しいかもしれません。他でも調べてみてください。

超低速列車「スノータートル」走る 背景に新幹線の存在 新たな道を歩み始めた北越急行

曰く、「そもそも島根県は鉄道や道路などの輸送網が発達していない。だから、多品目の野菜を少量だけ栽培し、県内のみに出荷しているような小さな規模の農家が多いんだ。おまけに農家の多くは高齢化も進んでいる。この辺りの農家のおじいちゃんやおばあちゃんたちは、面倒くさいって言って、自分たちの作物に農薬や化学肥料を使ったりしないんだよね。そりゃ美味しいよね」と。

Kindleの位置No.2054-2058

島根県の食材がなんで美味しいかと地元の人に聞いた話でその答えです。面倒くさがりという思考スイッチの話ですけど、手間だからそこで済ませるようにする。肌感では島根のものは確かに美味いです。いいですよね。

これも全国だ!となるとなんか大変ですけど、ローカルでぐるぐる回すのもいいですね。木次のノンホモ牛乳はうまーですね・・・。

これは日本でも有数の自殺率の低さを誇る徳島県海部町(現・海陽町)に、当時大学でメンタルヘルス研究を行っていた著者の岡さんがフィールドワークに行き、その記録をまとめたルポルタージュですが、そこで岡さんが発見した、海部町住民が保持する自殺予防因子がとても興味深いのです。 普通「自殺率が低い」と聞くと、住民はさぞ助け合い精神に満ちた人々だろう、などとつい思いがちですが、全然そんなことはありません。住民同士の関係はきわめて淡泊で、お互いの生活に過干渉せず、それぞれのペースで生きています

Kindleの位置No.2294-2299

常識だとそういうふれあいや支え合いと考えると、温かい関係を思いがちです。それもあるのでしょうが、自分のペースというのが結果的に自己肯定や他者との違いを明確にして、ストレスがかかりにくいのかなと感じました。こういう当たり前と思われるものこそ、常に疑ってみたいですよね。これも面白いですね。

NHK1.5チャンネルから生まれた番組『テンゴちゃん』で、82歳の森口貢さんがVTuber(バーチャルYouTuber)として自身の戦争体験を語るという企画があった。 ゲームの中のようなバーチャル空間で、目が大きなアニメキャラのような3Dのアバターが、戦争体験を話すというギャップもあって、つい引き込まれてしまう。戦争体験を伝えたい10代・20代の若者に話を聞いてもらうために、彼らが支持するVTuberになったという。 戦争体験や社会課題といった「重たい話題」を伝える時のアプローチとしても、「軽くする」という手法は有効だといえる。

Kindleの位置No.2426-2431

最後は重たいものも軽くするというアプローチと軽重でバランスを取る感じです。面白いですね。

重たい話もさらっと言えたりするのってありますよね。軽い話を逆に重たく言ってもいいわけですし。このあたりいいなあと感じます。

試してみたいショートショート発想法

上のピックアップしたものは印象に残ったし、他にも色々面白いと感じました。中でも一番気になったのは実は、ショートショート発想法でした。星新一という泣く子も黙るはずのショートショートの孫弟子さんなんですか、田丸さんという方がその紹介をしていました。

かなり面白そうなので早速本を買いつつ、自分でもこのワークをやってみたいと思います。ワークシート自体はダウンロードできちゃいますけど、細かいやり方はやっぱ本があるといいかなという感じです。

ショートショートの書き方講座

レビューを見ると小説を言及しちゃうと、それはショートショートというところでずれそうですね。僕はあくまで発想として、ショートショート的な発想も多分役立つというところで試してみたいところです。小説家になりたいとかはないので。ましてやショートショート作家はなく(笑)

本で紹介されていたのは、ありそうな?なさそうなアイデアで、これ系実はいくつか騙されるというか以前ブログでも紹介しましたけど、ありそうな職業とか、ありそうな仕事とかってネタがたまーにやっている方がいるんですよね。妄想でもなんでも楽しめる、ウィットに富んでいて面白いので、僕もまずはチャレンジしてみたいですね。またレビューしてみます。違和感発想法も負けてはいられないですね!

という意味でこっちが最大の収穫という感じでした。あざっす!

というわけで、この本は思考法というとちょっと大げさですけど、電通Bチームのコンセプトとその考え方がまとまっていて、試したいことはぜひ試してみて発想を広げていくのに使えると感じました。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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