起業アイデア3.0を読んでみた。アイデアに対する考察が面白い
「起業アイデア3.0」という本を最近見つけて読んでました。全体的に起業をしたい人向けなので前半やコンペティターシフト発想法はともかく、後半あたりは面白く感じました。
シゴクリ読者で起業を考えているとか、起業アイデアやビジネスアイデアをどう考えたらいいかという人は、起業アイデアの考え方そのものにフォーカスを当てているのでかなり参考になると思います。
目次
読んだきっかけ
読んだきっかけは、著者が書いている成功するビジネスは、この「型」でつくれる!「起業アイデア」発想法の記事です。
とくに期待というか気になったのは、著者はアイデアの価値を訴えているという点です。
アイデアと行動はセットで考えていくのがスマートですが、アイデア先行や行動先行などタイプがあると僕も考えています。一方で行動しないと全ては価値なしというのも言い過ぎではないかと思っていて、とくにそこで象徴的に「アイデア」があっても行動しないと意味がないというニュアンスの言い方は個人的には違和感がありました。
著者的には記事にあるような、
行動することが重要ということはよく言われるのに、アイデアの重要性についてはなかなか言われていない
成功するビジネスは、この「型」でつくれる!「起業アイデア」発想法 より
これはそのとおりだなと感じました。むしろ、アイデアは入り口やポイント、点、一瞬のひらめきであり、何かそれ自体を仕組み化して考えるとか、またはそれ自体を丁寧に構築するということはわりと言われません。
発想法などでアイデア出しについては言われるのですがこれはアイデアの一面に過ぎないということです。アイデアの重要性とは「アイデア自体」が良いと色々と良いし、そもそも「行動してもアイデアが駄目なら全て駄目」というのも言い過ぎなんですが、「行動しないとアイデアは価値なし」と同レベルで語ってもいいという感じです。
つまり、それくらい行動ありきでそれ以外のことは置いてもいい。まあある種精神論に近いですし、たしかに行動を全くしないならアイデアも浮かばれないです。ただ、同様にアイデアが超良ければ行動するとかしないとかが問題とならず、「アイデアがいいからやっていけるのではないか」と促進する動きも期待できるのは確かになあと感じたわけです。
どちらかといえば僕は、アイデア自体の可能性やそれ自体に熱源とかモチベーションとかが入っている、つまりワクワクなんですけど、ワクワクすることが含まれるとスパークして、もっと閃いたり、やりたくなったりするという方が好きですね。
あと、上の記事はほぼ本の内容のダイジェストで、細かいものは省かれていますが、ほぼほぼ雰囲気はつかめると思います。気になる人には良い記事です。僕もそれで買ったわけですけどね(笑)良いマーケティングですね。
全体的な気づき
基本的に著者の考え方にアグリーというか、アイデアの細かい価値観というか考え方には賛同です。ただもちろんですが細かい点で異なったりそれは違うかなという点もあります。
とくにプロローグの誤解だらけの起業アイデア創出が21項目あるのですが、眺めてみたり読んでみたりして勘違いしていたかもという人は必読という感じです。逆にそうだよなあくらいでOKな人はそこまで読まなくてもオッケーでしょう。
起業アイデアとして著者はコンペティターシフト発想法を提唱しています。これは先程の記事にわりと書かれているので詳細は省きますが、いわゆるビジネスにおいて既存ビジネスを分解したら一つを入れ替えてみるというところです。
これは新しいことではないと思っていて、アイデアを出せる人はわりとやっているし、具体と抽象の力が問われる印象です。昔このブログにももっさり書きましたが、長くなるのでこれも省きます。
このあたりの発想法は著者の考え方で、僕であれば違和感発想法を当てていくくらいなので、色々な考え方やそれこそ「得意な発想法」「見方」があるというくらいです。
最後にどちらかといえば、著者のアイデアに対する考え方や姿勢が好きというか好意的に捉えました。具体的にはかなり後半で200ページ以降のところです。これについては後述します。
というわけで、全体的に起業やビジネスアイデアを考えてこれから何かしようとする人向けに、最初に読むと参考になりそうな本です。というところを踏まえた上で、著者のアイデアの考察というか視点が先の記事により期待していたところでなるほどという点はあったので満足しています。
アイデア自体の考え方を聞けるってわりと貴重ですというかあまりないですね。僕もアイデアに対する考え方(ある個別具体的なアイデアということでなく)をアウトプットしていると思っていますが、そこに興味を持つ人はアイデアを出す人か、何か企画する人ということで非常に分かりやすいんですけどね(笑)
面白かったところ
良いアイデアほど実現できない
P.229あたりにアイデア自体の考え方が書かれていて非常に興味深かったです。
ここではむしろ逆というか、良いアイデアは価値となりやすいし実現すると喜ばれるしそれこそお金になります。だからこそ、良いアイデアほど「実現できない」という考え方です。
これは考え方や解釈の話です。例えば自動販売機は自動で飲料が買えます。が、当然その自販機飲料自体は誰かが入れています。よくドライバーを兼ねた人がかごやダンボールに入れられた飲料を補充しているのを見ませんか?この時、補充時に腰をやられる、これは荷物を運搬する人に共通すると思いますが、そういう腰を痛める課題がある。
そういう時に、良いアイデアとは「腰などを負荷を軽減する」アイデアとなるでしょう。これは実現すればお金になるでしょうし、喜ばれます。もちろん、技術的にどう実現するかもあります。今実現しているのは、パワースーツみたいな補助的な機械ですよね。あれも素晴らしいと思います。
良いから実現できないというのはかなりパラドックスというか面白いのですが、良いから難しいというニュアンスでしょう。良いアイデアはそんなの出来るわけがないとカジュアルに否定する人も多くなりそうですし、仮になるなら「つばをつける」みたいな人も多くなりそうです。
もちろんこれは、粗悪なアイデアや良くないアイデアは簡単に実現できると言う意味ではありません(笑)
実現性の壁が面白い
本書では、実現性に対する壁の話が続いています。単純に見つけられてない、いわゆるリサーチ不足であるとか。これはよくありがちだと思います。調べることに対するリソースであったり、それ自体に関して面倒という甘さが直結する話ですね。
偉そうにいうことはないのですが、わりと調べるというシンプルだからこそ奥が深いので、これは後に挙げる顧客ニーズの把握と密接につながっているところかなと感じました。
実現性の壁は7個挙げられていて、最後がニーズがないというものです。ニーズの有無は検証段階も含めて公開、リリースなど出さないと分かりません。もちろん出すか出さないかは0か1というよりも、これこそ0→1の話ですが、ふわっとした中でどこまで精度として確率度合いを高められるか。それがニーズ把握というところにつながってきます。
上で書いた「腰の負担を和らげる」アイデアは、機械でもいいし、持ち方でもいいし、そもそも24缶入りとか、24本入という箱の規格が倉庫や運搬で最適化されていて、人間のことを考えているのかと疑ってもいいし、切り口は色々あります。ではこの負担を和らげたいニーズがあるのか、プロダクやサービスがあれば飛びついて買いたい、利用したい人はどこまでいるのか。それがニーズ把握の検証となるわけですね。
このあたりで明確になっていますが、こういうふわっとしていて、かつ数値化できない状況を好むかどうかで新規事業、起業、ビジネスをつくる、シゴトを作るということに向いているかとなるかなと感じました。つまり、こういったことが楽しい、分からないからモヤモヤする、けどなんかいいね、ワクワクするという人は向いています。そういうあなたとは友達になれそうですね(笑)
一方これが何か正解も見えないし気持ち悪い。はっきりやることが決まってないのは向いてない。という人は本当に向いていません。
これもある種おかしな話ですが、良くわからない不定形の正解なんてないし、あっても次の瞬間変わるようなことを好む人しか起業をやってはいけないとまでは思わないです。ただ、向いているかどうかでいえば向いた人にやってもらうとか、そもそも無理しないほうが良いのではないかと思ったりします。
ビジネスアイデアや起業アイデアもですが、その分野ややり方で向いているとか得意とか、熱が入るかどうかが相当違います。例えば僕は美容サービスを作るとかって考えたこともないです。そうであれば美容に興味がある人がやったほうが成功しやすいだけというところですね。興味とか好きとかを侮っちゃう人がいますが、今、まさにその興味をフルスロットルにしておいて、あとはどうビジネス的な視点や考え方を入れるかどうか、学んでいくということですが、そういうやり方がベターだなといつも思います。
顧客のニーズ把握
これは起業する人なら必ずぶつかるところです。自分の考えたものが受け入れられるかどうか。どう掴んでいくかについて書かれています。
アンケートというかヒアリングの仕方や注意点であったり、ターゲットをどう設定するかなど細かく書かれています。
詳細は本書に譲りますが、この章が最後になるので本書が終わっていくわけですが、ここまで本書を読んだ人なら明確になっていることがあるはずです。
例えば、科学的というか、アプローチややり方が相当再現性があるというか、やり方のプロセスがあるということですね。具体的には著者がアイデアといっている中でも、起業アイデアやビジネスアイデアは型があって5つの要素で決まる。ので、その要素を埋めていく、またはその構成で見ていくことが求められます。
例えばマネタイズである収益の方法がないもの、または考えてないものはビジネスとは言えないなどです。
同様に、ビジネスアイデアの作り方、ビジネスプランの作り方、顧客ニーズの把握というのは本書の順ですが、それらは全て決まっているというかやり方があります。もちろん、起業アイデアがある日降ってくることもあるし、ビジネスプランなくても良いアイデアで動き出すこともあるし、顧客ニーズ把握をしようでなく目の前の顧客の課題を解決したら喜ばれてそのままビジネスになっていったというようなちょっと違う話もあるでしょう。
そういう意味では、ビジネスをしたいとか起業をしたいとかいう時、またはその感覚、知識、やり方、経験などを冷静に見た時に、これらのやり方に適合していない、明らかにおかしいものは、詐欺的なものとか、妙なビジネスとなりやすいです。
具体的には、ビジネス的な体をしているが実態は詐欺であるというようなものです。お金を稼ぐとは当たり前ですが、これが当たり前でない人もいるのが実社会ですが、人を騙したり、自分が痛くないなら問題ないというケースが普通に存在します。だから詐欺がなくならないし、つまりそれは悪いことを積極的にしたいわけでもなく、鈍っていて目の前の金がほしいみたいなことなんですよね。または単に楽とか、とんずらできるとか。倫理的にNGならビジネスとか起業とか、仕事もですけど、やるべきではないと。
こういうと常に反論があるわけですが、では自分が良いと思ったことが人にとってそれこそ反社会的だったりしたらとか。掘っていくとキリがないですが、これに対する回答みたいな、正解はないです。つまり、倫理的というのも情緒的となると、例えば自分はこういうことはしたくない、という時あえてやる必要がないわけです。もちろん選択肢や実際にスキル的な意味でないなら仕方がない面もあります。が、希望を言うなら、起業もですが、現実状態を認知しつつも、人は学習し成長できます。そこが希望であり、面白いところだし、変化出来るから可能性があると僕は捉えています。
そうでなかったらとっくに人間辞めていますという感じです(笑)それくらい学習や成長って人間のポテンシャルであるし、根幹です。逆にそこを失ったら終わりだと思っています。それくらい大事な部分だなと自分で思ってます。
詐欺もですが、そうでないまっとうなビジネスでもなんでもそうですが、著者の言うコンペティターシフト発想法でも、既存のビジネス自体を見ていくことが一番の学習に近い気がします。もちろんケースを見ているだけで実践がないとか、考えてないとか、気付きがないとか、そういうのは駄目ですけど、アイデアやビジネスの解像度を上げていくと色々見えるわけでそこが楽しいなあと思いますね。
アイデアに価値はある
アイデアに価値はあるというところで、アイデア重視派みたいな派閥を作りたいわけではありません(笑)
ただ、行動偏重なら逆に振りたいというのが心理というか僕の考え方です。
アイデア重視というところでいくと、勝手にですが著者はアイデア重視と捉えました。もちろん、行動しないと駄目なのですけど、アイデアがなければ始まらないのもありますし。ただこれはどっちもどっちなのでプラマイゼロ的な感覚です。
アイデアがそもそもわかない人も多い
アイデア自体はいきなり温泉みたいに湧くわけではありません。ひらめきとは、行動や観察と思考のセットであって、総合科目です。そういうことを知らない人にとっては、アイデアを出せる人は神やセンスがある人になるわけですが、これは誤解です。僕はセンスがあると思ったことは一回もないですし、神ではないです(笑)
だからこそ僕のようなビジネスアイデアを考える、提供する、提案するという仕事が生まれるわけです。ポジショントークをするなら、はい仕事ください、となるんですが、ぶっちゃけ仕事を僕がもらうことが「アイデアがわかない」解決にはなってませんよね。ただスライドしただけですから。
一方で自分でアイデアを出したい人っているんでしょうか?ということになります。僕はアイデアを大事にしたいので相当数いると思ったんですが、どうもそれは興味でアンテナを張ってるからそう思いたいだけであって、世の中はもっとドライです(笑)あんまりいないんじゃないかという感じです。
もっと噛み砕くとアイデアを出したい=何かしたいってことです。何かしたい人ってどういうことか。自分で考えたり誰かと何かをしたい。何かとは何でもいいんです。ただ人から与えられるものとか、お金がもらえる仕事とは切り離したり、または一緒にしても自発性や自主性が求められます。なんでやってるの?と言われてもやりたいからだよといえる人って感じですね。わりと少ないですかね。これは経験則なのでそれだけなんですが。
そういう何かやりたい人にとって、でもアイデアがないことは分かるし出てこないから、プロというか頼みたいとか、専門家に相談のって欲しい。これはありだなあと。そういう時点で、アイデアって価値になっていますよね。
実現する手段や技術や方法などとアイデアをセットで考えられない人も多い
これはプログラミングが出来るという人がいて、そのプログラミングが出来ることを何で示すかみたいな話と似ているかもしれません。
プログラミング自体はスキルとしても、それで何を作りたいかがない。作りたいアイデアがないパターンです。これはわりとあると思っています。この場合アイデアがないというよりも、その手段をもって実現したいアイデアがないだけなので、わりと普通な気がしています。あるほうが稀というか。
そういう意味で何かを作りきれる人は順序が逆だと思っています。プログラマとしていいとか悪いとかはスルーですが、これをやりたいからプログラミングをやる。そうすると目的を達成できる。これが良いのかなと。逆にプログラミングを手段と捉えずに自己表現や自己実現みたいな自分が楽しいとか、やっているとなんか癒やされる?みたいな人は手段化しづらいです。
ある種ドライになる、切り離せる、客観的に見えることが、手段としてみえる一つのヒントというか状態です。手段といっても、方法やノウハウといってもいいし、やり方といってもいい。それってプログラミングであれば自己実現として捉えている段階で切り離せないんですね。くどいですが自己実現を否定したり、その状態が駄目といってないんです。あくまで切り離すことが出来てないと、アイデアと混在させちゃうみたいな話です。
実現したいアイデアがないけどプログラミングが出来る。この場合はアイデアがある、つまり製品やサービスを作っているところで仕事をするのが最も適しています。逆に作りたいものがあるしプログラミングが出来る人は、作れるのでどちらかといえばアイデアはいいので、アイデア→検証→ニーズ把握→繰り返しになります。これって地味かつ目立たないので、諦める人が多いです。やっても見える形になりづらいですから。というか起業ってそういう感じで、しんどい方向で捉えたほうが僕はわりかしいいと思ってます。
なぜなら自分はワクワクして楽しいというのは絶対的に僕としては正しいのですが人の捉え方はかなり違います。詐欺や騙されるというのもこういう心理をうまく使っています。明言してなかったり、違うことをいったり、勘違いさせたりする手法です。これは無批判に他人の考えを受け入れるということと同様です。フリーランス=自由とか、起業=やりたいことができる、みたいな考え方です。
この考え方を否定するわけでなく、ただそれってあなたが考えてそう結論やそんな状態になったのですか?と自分に問いかけるだけでオッケーです。それで自分でそう考えたならどうぞやってくださいと思います。人の考えに乗っかって、ただ自由だから、楽そうだから(笑)だとほぼ失敗します。そういう浮ついた心は人間なら誰しも僕もありますが、それで判断してスーっといく人生があるのならば、今の実社会自体の認識やあり方は相当違うわけですからね。
脱線してきましたが、そうやってアイデアと実現手段をセットで考えておかないと、自分はプログラミングができない=プログラミングスキルがある+アイデアがないので、となります。この認識はかなりまずいので分けてもらうほうがいいですね。例えば無駄な比較というかあまり有意義な比較ではないのは、自分がいくらできるといっても世界レベルでは下みたいな(笑)話です。
僕がアイデアマンを名乗ったり、アイデアを出せる人といってもいいというのは相当数やってそこそこ評価してもらったり結果が出たからです。逆にいえばそれがゼロならさすがに辛いので言えません。キャッチコピーありきというか、言葉ありきで突っ走る手段もあるんですが、おすすめできません。言葉を提示してそこに引っ張っれるくらい載せていける胆力みたいな、つまり精神力がある、メンタルが強い、多少の突きも怖くない(笑)ならいけるのでこれはもう性格とか生き方の話です。
そういう僕は、誰よりも優れているとか、例えばアイデアや企画として優れているみたいな比較はしたことがありません。またする必要がありません。仮に誰かが勝手に思っても、または比較リストみたいなのがあっても、そういう面もあるのかもねえくらいで終わります。少なくともポイントは自分でそれを比較する意味がないってことですね。可視化や数値化、ランキングなどでできちゃうのかもしれません。例えばアイデアの数、特許や製品化の数とか。それにどこまで意味があるか、意味を見いだせるかだけですかね。
僕の場合はアイデアを持っていても意味はないと思ったのでなるべく、提供して人に喜んでもらうベクトルでやっています。まあ不幸にしたいためにやってるわけではないです(笑)そういうところで、人にお役に立つというところがあるので、そうならなかったらごめんなさいというだけになりますよね。そして、この場合は、アイデアを考える、出せるというのは、使ってなんぼ、つまり自分の企画もですが、人の考えたことや考えをなぞったり、把握しつつ、どういうところがお悩みか、またはストレッチして伸ばせそうかを考えることになります。
違う視点でいえば、アイデアを出してお金になるなんて楽だよなと思った人がいれば(多分いるのでしょうが)、それは相当甘いです。人から見えるものはその成立したもの、良かったと思われる仕事やお金、または分かりやすい成果となりやすいです。なぜならどちらにとっても分かりやすいですからね。ただお客さんであっても、同じように何か仕事や起業をする場合においては、一部の良いところしかみないのはかなり危ないと思うわけです。これが起業はわりと苦労というか、苦労という言葉は好きじゃないので、楽、ではないよねくらいのほうがいいのかなと考えている理由になります。
優れたアイデアはもっと社会に必要
そもそもアイデア自体が溢れていてどこかでそれを獲得してはいこれでやろうみたいなシステムになってますか?というところです。
レベル的には野菜や米みたいに生産している状況が常にあってそれを常に取ってきて食べる。加工して食べる。みたいな感覚が欲しいわけです。少なくとも食べるようにアイデアを出し、実現するというところが普通にないと社会に十分にアイデアがあるとは言えないと思っています。
これはかなり偏っていると思っていて、ある企業はアイデアが溢れているがそうでない企業は多い。組織やコミュニティ、集団、サークル、なんでもいいのですがアイデアが溢れているところは悩む必要がないんですね。アイデアがあるから実行するか、検討するか、その細かい解像度で話ができる。アイデアがない?なら作って貯めておいてねで終わる。
でも、ないところが普通だからこそ、アイデアを出そう、どう出せばいいか、それ使えるのか、アイデアだけでは駄目なんでは。みたいになって一向に進まないんですね。アイデアがないからこそ、アイデアが出てきたら一斉に取り合う、またはみんなが見るから妙なプレッシャーにもなる。そして選択肢がそれ一個しかないから辛い。失敗できない。まあ失敗するんですけど、悪循環となるわけです。
僕だけとか小さい範囲でみればアイデアが溢れています。このブログ自体にアイデアをいっぱい載せた、載せているとしても、まだまだ足りないし、仮に十分やったとしても、しれているという感じです。影響力を持ちたいみたいなことはないんですが、アイデアが溢れてない状態は社会的にもNoGoodという印象を持っています。
アイデアがどうこういってしまう時、目の前かその場のアイデアがどうだけであって、社会全体のアイデア量まで話は発展しないはずです。つまり、個人的または小さい範囲か、大きく社会的に見るかどうか。僕自身は社会に役立つほうがいいという見立てなので、アイデア自体は極力オープンソースのほうがいいだろうとすら思います。ただそれでアイデア発案者が不利益、つまりビジネスやマーケティングがうまい人が豊かになるだけはちょっとなあという感覚です。もちろん、加工技術が優れているからその価値はあるし、キュレーションや編集自体は価値があるとは思っています。しかし、社会やシステムの循環を考えると、サーキュレートするというか、ぐるぐる巡るほうがいいんじゃないかって考えています。
優れているかどうかの判断はおいておいて、アイデアが必要というところでしょうか。挑戦する人を増やしたいとかでもいいですが、ものすごくスタートアップやベンチャーっぽいのであまりこの物言いは好きじゃないんですが、まあちょっと何かやってみたけどアイデア欲しいとか、やりたいんだけどアイデアないとかなら、全力で応援したいというのが基本スタンスです。もちろん仕事なら報酬が発生するし、一方でご縁があって金なんて二の次になることもあります。
だからこそ、アイデアはもっと社会的にどんどんあって十分ですと。そうなると今度はやらないほうがどうにかしてる!(笑)みたいになってやる人が増える。そういうやり方はどうかなと思ったりします。
たとえば僕は基本的にやってることを否定のみはしません。批判のみで終わるとかは建設的じゃないので。可能なら、そういうことなんですね、ならばこれはどうでしょうかとプラスでのせてアイデアをぶつけています。これならコミュニケーションがしやすく相手も受け入れてくれやすいからですね。一方でそういう人がどれくらいいるかはかなり疑問というか謎です。自分の立ち位置すら分からない(笑)ので、単に人を励ますくらいで、バリューになるよなあとか思ったりします。それくらいやることに対してフィードバックは価値なんですよね、それを分かっているから踏ん張って励ますみたいなことはやるんだと思います。やりたいからやってるだけなんですよね。
本書を読むのに適した人
最後にさくっと誰が読むと効果的かを考えてみます。
まずこれから起業したいとか、ビジネス的な考え方を練習したり学びたい人は必須です。そういう意味では、起業本とかビジネス書とは違っていて、起業支援の現場でアイデアを考えてやってきている実践者の肌感覚が散りばめられています。こういう人の考え方に触れるだけでも価値となります。例えば、1年以内に起業したいみたいな人もいいですし、これから漠然と起業とかビジネスってどうやるんだろうみたいな問いがある人は向いている本だと思います。
現役のプランナーであったり企画を生業としている人にとっては物足りないかもしれません。ただアイデア自体の考察を詰めて考える人は限られるというところから面白いです。実際にはアイデアについて詰めて考えていてもそれをアウトプットする人が少ないのと、同時にそういうアウトプットは僕もですが企画やアイデアの解像度が一定レベルにないと「分からない」から届かないのでしょう。
企画というのは面白いもので、実はプランナーだから企画を考えるのが仕事というのはちょっとずれています。というのは、どういう仕事でも企画的な要素があり、かつ企画的な考え方のアウトプットの程度が違うだけということです。だから、アイデアって企画をする現場で常に求められるものの、そうでない場でも常にあってもいいし、むしろあることで円滑に色々と出来るとすら思っています。
一つはコミュニケーションです。アイデアがあるのとないのとでは全くコミュニケーションが異なります。目指すアイデアがあるとかでなくてもたたき台に常にアイデアを持っていれば頼られる存在になるのは明確です。もっともここでは組織的な弊害とかは考えません(笑)
他にもあります。アイデアは伝染するので、ワクワクとか面白いとかが入っていれば会話やそのクリエイティブから伝わります。目の前の人がいきなり元気になることも不可能ではないんですよね。面白いですよね。
そんな感じで、ぜひビジネスとか起業とかを考えてる人で、アイデアはもちろん、ビジネスの作り方、お客さんのニーズ把握など0から1のところを知りたい方はぜひ読んでみてください。
筆者プロフィール
- 「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は400超。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介、仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューやお問い合わせはお気軽にどうぞ。
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