アイデアの原石は何度も磨くと良いアイデアになる
今回はアイデアの話です。
思いつき、アイデア、企画、事業やビジネスというところでその違いがどうも伝わりづらいなと考えています。それらを考えたところ、どうも言葉の問題で、勝手に定義された自由な言葉達がいたずらしているのではないかと(笑)そんなことを感じました。
そしてアイデアなど提案を仕事に活かしたいとか、少なくとも思いつきでなく「アイデア」をお客さんに出したいとか、企画を提案したいという時今回の視点は必須です。
振り飛ばされないようにじっくりとお付き合いください。
目次
思いつきとアイデアの違い
これについては以前結構書いたので割愛します。とはいえ、簡単にいえば思いつきは思いついたそのものであって、検討すらされてない生のアイデアというのがいいかもしれません。加工や精製をしないととても食べられないという感じでしょうか。
アイデアマンが考える「思いつき」と「アイデア」の5つの違いを見てもらえると嬉しいです。
アイデアと企画の違い
これについては、指標があるかなと思います。例えばなんですが、
- 実現性 妄想や夢物語ではないこと、具体性があること
- ストーリー キャッチさ、イメージできるか、面白そうか
- 根拠 ニュース、データ、見たこと、経験など
- 効果 狙いを達成できるか、またはその確率は高めか
などです。これらのそれぞれが良い値であれば企画っていう考えも出来ますが、どちらかといえば実現性アイデア、ストーリーアイデア、根拠はスルーして、効果が見込めるアイデアということでアイデアが詰まったものが企画なんじゃないかと考えています。
ものすごく面倒な話をすれば、「アイデア企画書」みたいなことも言えるし、「奇をてらうのが企画」と思う人もいますし、「計画書が企画だ」という本当に色々な考え方があるため、統一した見解はものすごく難しいと思います。
そして、上の指標みたいなものが全てOKなら企画かというと、そういうパーフェクト!なものがあってもダメな時はダメだし、ストーリーだけめっちゃ良いアイデアであって一点突破出来ることも(他が後からいい感じで付いてくる)あると思います。
思いつきなどを出して満足するのは日記
アイデアを作品という表現までもっていくには、高度に高めないといけないかなと思います。日記が悪いわけでなく、単に思いついたアイデアを書いていくのはやはり「作品」ではないですし(仮に作品といっていたとしても)、他の視点が入らないものは思いつきレベルだと考えています。
以前思いつきが綴られた(だけどアイデア集みたいなテイスト)本を読んだのですが、非常に辛かったです。著者が悪いとは思わないのですが、少なくとも思いつきはアイデアとは一線を画すし、またはビジネス的な視点がなく「こうしたらいいじゃないか」というのは辛いものです。いや、他人の視点というか検証されてないだけというか、そこが全くないだけなんですけどね。
例えば「お茶の温度が冷めないアイデアを考えた」とします。冬場だとすぐお茶が冷めるので温かいと嬉しいですよね。じゃあどういうアイデアなの?と聞いた時、「それはこれから考える」であったり、「コースターみたいなのの上に載せると保温できる」みたいなことを言うとします。おそらくこれらはありますし、また言いっ放しであってとくにそれらに「アイデア」として大きな価値はありません。
思いついたものを言いっぱなしでなく検証すること、それがアイデアだと言えます。これらは後述します。
形容詞によって変わる不思議
言葉遊びに近いですが、
- 無責任なアイデア=思いつき
- 適当に言うアイデア=思いつき
- ターゲットが絞られたアイデア=企画
- ビジネスアイデア=企画
- ニーズがなさそうなアイデア=思いつき
みたいに変わります。ビジネスアイデアは企画っぽいと僕は思いますが、人によっては「アイデア」だと思ったり「思いつき」だと思う人もいそうです。これらはもうなんともならないなと思っています(笑)
だから「言葉」として言ったからどうということでなく、「何を伝えたいのか」「それってどういうことなんだろうか」という中身に注目すればいいというだけです。
言葉の定義ができないからダメとかそういうことでなく、別に人の定義が自分と異なるのはオッケーなんです。そしてそれでケンカをしたいわけでもない。しかし、異なっていることをお互いが理解していなければ超すれ違いになりますよね。
アイデアは磨いてアイデアになる
誰もやらないだろうということをやる時、結果的にニッチになったり喜ばれることも多いので、ニーズがないからすぐダメでなく、ダメならそれを深めることが必要です。
イメージとしてはダイヤの原石ですら磨くという行動がなければダメなので、思いつきは磨けばアイデアになる。アイデアは磨けば企画になるという感じです。磨くプロセスを手抜く事はできないのですが、このプロセスをものすごく省いて「思いついたものをそのまま出す!」であれば、やはり質は低いです。
思いつき=アイデア=ビジネスとなる確率は0.01%くらいでしょうか。
企画をつくったり、アイデアを量産したり、そこから形にしてある程度出来る人がいるとして、それらの人はこの磨くプロセスを内蔵していることがあり「プロセス」を言語化すらしてない可能性が高いとも思います。
というよりも正しく「言語化」できないため、「磨かなくても思いつきでいけますよ」みたいなことを言ってしまって(本人はそんな見方)それを見た人が「そうなんだ、それでいけるんだ」と思ったりするわけです(笑)
僕もそんな類かもしれませんが、結構がんばって言語化しているので、そのうち伝わるだろうとものすごく大雑把に思っています(笑)
思いつきが何かビジネスに化けるというのは希望や夢はあるのですが、実践的ではないので、それはまずないし甘いよねと思って頂いて、アイデアを磨く方をやったほうが普通に使える気がします。
確率の問題でいえば、
- 超レア=0.01%くらいで出て来る思いつきでビジネスにする
- 順当=30%くらいで、思いつきを磨く→アイデアを磨く→ビジネスにするということ
の2つがあれば、どちらを選びますか?という話です。普通に後者が妥当だと思います。最も後者のために、日々の思いつきを封印することはなくそれらを開放していって、どんどん磨いていく準備という仕組みを作るほうがいいと思います。
もちろん、「順当」を選んでも全てのビジネスが成功するわけではないのと、ブラッシュアップして磨くことが目的となるのもナンセンスでしょう。
だからこそ、成功確率は高めるべきだけど、単に高めても50%くらいまでで、その先は未知という感じですね。やってみてわからないというよりも、運やタイミングもあるわけですから。
磨かないでやればいいわけでもないので、磨きつつ、狙いつつというところになって、自ずと確率を高めていくことになるのかなあと思っています。
ビジネス経験があれば説得力が増える
ビジネス自体をしていなければ説得力は弱い、と思います。ですが、ビジネス経験がない人のアイデアが無価値というわけではもちろんないと思います。マイナスになるのでなく、単にプラス加点されるってことですね。
例えば主婦の発想やアイデアを考える時、主婦=ビジネスのプロではないという言葉のイメージがあります。でも、プロが常に勝てるわけではないし、アマチュアでもいけることがありますし、そもそもビジネス視点を主婦に求めたらもはや主婦ではないみたいな感じですよね。(今は主婦だからどうというレッテルが崩れており属性で何か定義づけるのも難しい時代ですが)
発明商品を作ろうとする時、日常の不満が発生→ならばこうすればいいのではという思いつきで終わることが普通です。なぜなら思いつきを試すとか、実験として形にしてみる(手作りでいいので作る)のが超面倒だからです。面倒だと思うなら磨けないのでここで終わりです。
そこで面倒でなく、これはやりたいと思って、思いつき→形にしてみる。これがアイデアの検証です。これではダメだ。他のやり方はないか。1回でダメなら何度も出来るか、形に出来るまで出来るか。そこでダメで明らめず寝かせて、他の思いつきにもチャレンジするなどが出来るか。形になったので今度はどう特許なり、権利を固めるか。メーカーへの売り込みやどういう人をターゲットにするかの戦略。これらを何も経験がない人がやるのは大変ですが、やりたいならここも磨く作業として必須です。
こういう粘りが必要な時「大変さ」「苦労」「我慢」がいると僕が言いたいのではなく、これらを突破出来る好奇心や面白さがそこにあるかどうかの方が大事です。そりゃ形にうまくならないならへこむわけですけど、それは大変だと一瞬くらいは思うけれどすぐ「面白さ」で上書きする。それくらいのイメージです。
これらの一部でも経験していれば、ビジネス経験としてはプラスでしょうから、そもそもやっていたらただの主婦ではなくなりますよね。発明を一からやって全部形にしたのであれば成功してなくても大いなる経験。成功していればさらに完璧ですが、そういう人こそレアでしょう。
つまり、ビジネス自体を自分でしなくてもその視点があるかどうか。社長でないとビジネス経験がないわけでなく、
会社員でも公務員でも、ビジネス視点は学べる。フリマで売買をしたのも趣味でなく「ビジネス」的に考えるとどうなるか。逆にいえば「趣味的な行動」も「ビジネス」的に見えるし、考えられる。そういう考え方があるかどうかで全く異なる。
ビジネス経験というのは何か特定の行為を指すだけでなく、手近なところで例えばフリマをしてそれをビジネス的にやったり考えたかどうか。その考え方が全くなければ、ビジネスアイデアなどの説得力は非常に低く、それならアマチュアの不満を集めたほうがよほど価値となる。言葉のラッピングという問題とも言えそうです。
以上、ビジネス経験がなくても問題ないけれど、ビジネスアイデアという時、そういう「どうすればいいだろうか」という磨きプロセスや検証という形にする作業がなければ全部思いつきです。くどいですが思いつきが悪いわけじゃないですが、それを商品として売るとか、知的アウトプットとしてお客さんに納めたいならこの作業やプロセスは手抜けないです。
手抜けば質が悪いアイデア=商品となって終わりです。
ビジネスとは何か
ビジネスって何かしらの商品やサービスを提供し買ってくれる人がいて、それらの人が幸せになる、満たされる仕組み自体だと思います。
だから、
- 売り手側の視点
- 買い手側の視点
- 社会側の視点
の3視点が必須で、売り手側だけだとこれも思いつきです。買い手側だけだとただの不満。社会側だけだとボランティアになりやすいですね。なんとも厄介ですよね(笑)でもそこを乗り越えていくのがビジネスだなと感じますし、少なくともそういう色々な視点でどうだろうかと考えることが好きでないとダメというのも分かります。少なくとも考えたくないし、一つの視点だけでいいやとかなら向いてません。
そんな条件を満たす完成品みたいなものが実存しているのではありません。というか「仮に完成品みたいなもの」があれば、それは蜃気楼やデマ、詐欺や相当の心理的負担など幻覚です。笑い話でなく人は冷静に判断できないものですから。思いつきやアイデアがあれば、先述べたように磨いて磨いてそれを試すしかないわけです。
実際の思いつきからアイデアを磨くプロセス
例えば、こんなことを最近考えてみました。
- お肉屋さんで目にする100g鶏もも肉85円と値札にある
- もも肉は1枚などの単位で切られるため、店によるが販売単位は1枚
- 1枚は250gとか300gなどなので、実際買う単位は300g=255円などが最低価格
- お客目線で見ると、85円とかをイメージしているとギャップを感じる
- スーパーの精肉コーナーでは、ラベルに100g当たり85円で、300gだから255円と強調
- 精肉コーナーのパックは買う値段が明記、量り売りは100g単位が明記
- 測り売りだから100gが単位なのは分かるが、このギャップって何なのか
- 解決アイデアとして、100gと1枚あたりの大まかな単価を書くことでギャップを薄くする
- 人は単位から実際数の掛け算をするのが面倒だったり、手間だったりする
- 単位の重さと概ねの重さって大体分かるからそれを並べると便利そう
- じゃがいも10kgを50-60個とか、じゃがいも1個何gとかも普通分からないけど、目安がある
- じゃがいも中とかもものすごく大雑把だが目安がある。
- 毎日料理をしたり知識や経験がないとほとんど分からないのは何かもったいない気がする
- そういえばレシピも若干とか少々とかってざっくりすぎて分からないのも似ている
- 例えば、Webサイトで肉や野菜などの1個や1枚などの重さを示すといいのではないか
- 使い方としては、それで材料の仕入れ目安になるし、部位などの価格帯にも敏感になる
やや長いですが、一気にやらなくてもちょっとずつ進めていけばいいわけですね。ここまでやれば企画ですが、
思いつきは、なんでg単位で価格明記がないのか?
というところです。でもこれって測り売りならの話で、「パックされたお肉」なら価格がきちんと書いてあります。これも考えると分かるし、見ていることが多い。もちろん、量り売りしか見ない人ではここにいけません。人に聞いてもいいでしょうしね。
ひたすら疑問やこうじゃないのか?を考えろ!
思いつきやアイデアを磨くという意味では、「量り売りはg単位で売るから100g単位などの価格を明記するのが普通」という論理も納得です。でもギャップは残るのはどうにかならないか。ここらへんで思いつきでなく磨きが入るので考えて、アイデアとなってきます。
さらに考えると、「肉だけではない野菜もそうだし、分かりづらいものも多い」「作り慣れているプロ、または主婦や料理経験が結構あれば疑問に思ってもすぐ消える」なぜならそれは学習すれば初学者の通る道みたいなものだから。とはいえ、鶏肉の重さと単価に対して、またはじゃがいもの重さと価格って、「販売価格は一定だけど容量が減る」ことでコントロール(実質値上げを認知しづらくする)することもある。そこに敏感になるのも面白そうだし、自分はそこは知りたいかも。そういうニーズはあるかもしれない。
つまり、アイデアとしては「Webサイトで1個あたりの重さや買える最低価格の目安」などを出すと、喜ばれるというか自分は嬉しいかなということで形が見えてきます。さらにターゲットとしては、自分は嬉しいけど、料理が出来る人とかそれに対して慣れた人でなく、これから料理をする人、同じ疑問を思って調べてる人、または単純に1個あたりの代表的な重さを知りたい。というところの人に役立つを考えます。
そんな簡単に突破出来ないよ!
ただ軽く調べると、残念ながら知恵袋系のサイトでそういう疑問はあるようですが、味の素などのサイトでは普通に概量が示されています。1個、1枚、1本あたりの目安ですね。
https://park.ajinomoto.co.jp/recipe/corner/basic/ingredients_bunryou
これを見れば解決するので、あーあと思うわけですが(笑)こういう下調べをしないとやはり練られてない、磨かれてないとなりますよね。調べ方のテクニックとかもあるのでしょうが「もも肉 1枚 グラム」とかでやると出てきました。これらをアイデアの却下として落ち込むわけでなく、そんなものかといって次へ行かなきゃいけないわけです。
とはいえ、せっかくなので何か出来ないかということで、相場チェックとして卸される例えば肉相場表から価格を目安で表示するまですれば、最近のデータが見えつつあり、家計にとってどうするかも目で見えて楽しそうです。大分最初のアイデアと変わってきましたが、100g60円のもも肉が安いと判断出来るのは、もも肉の相場が大体分かる人だからですよね。そこをうまく表現できればそこそこ形にできるかなと思いました。アイデアのプロセスを見るだけなので、アイデアの精度はスルーで。
3つの視点はあるのか?それビジネスっぽのか?
さて話を戻して、ここでは作る側=自分ですので、あったら嬉しい程度です。使う側=ターゲットも満足する、それを調べてくれてありがたい、教えてくれてありがたい。社会側は難しいですが、料理や初学者、量り売りスーパーなどをはじめて使う人向けに役立つということで、ニーズなどが満たせるかもしれません。
ここまで考えればあとはやるだけです。ビジネスになるかはまあこの時点ではなりませんが、料理初学者向けにアピールしたい料理教室事業者とコラボする、宣伝するなどは
相当濃いターゲットになるので成立すると思います。もっともどこまでユーザーが集まるか、単に見て終わらないコンテンツなども必要になるため、そこは別問題ですけどね。
このように、これくらいでもまだビジネスとしては微妙で
企画としてはあるかなあくらいです。思いつきやアイデアというのは、この精度が著しく低いという状態です。なんとなく伝わりますか?
思いつきに対して数回のシェイクは必須
上でいえば、ざっくり思いつきへの突っ込みが入っていますし、またその思いつきの突っ込みに対してそういえばという考えが入っています。つまり出した思いつきを2,3回考えて見ても次に何か展開するとか、深まったり、違う視点が見えたり、こうすればいけるのではという「考え」が入っていないとそれはビジネスアイデアとはいえないし、企画にもなりえないかなと思います。
思いつきやアイデアの屍の上に企画やビジネスがいる
人によって、思いつき、アイデア、企画、ビジネスというのが異なるわけですが、僕の定義は、
思いつき→アイデア→企画→ビジネス
というところです。企画は事業企画といえばビジネスですし、これも分かりづらいです。先程言っていた形容詞のわかりづらさですね。
- ビジネスアイデア=ビジネスよりのアイデアなので、アイデア~企画くらい
- 思いつきビジネス=これは一発当てるみたいなアイデアで、思いつき
- 事業企画=ビジネスです。ただビジネスとしてやっていきたい前提でまず最初何かするみたいな意味合いも。
- ビジネス企画=あまり使いませんが、企画です。曖昧ですね。
- 新規アイデア=アイデア
- 新規企画=企画
- 新規ビジネス=ビジネス
- 事業アイデア=ビジネス向けのアイデアのことで、アイデア
言葉の分かりづらさが出てきていますが、結局、ビジネス要素やビジネス視点がなければそれはビジネスアイデアではないということです。その前に、ビジネスではなくても、上のような1個あたりの重さを調べるサイトやサービスも、企画アイデアです。ですが企画アイデアならまずそこを考えられた上でもう一個上にビジネスという視点が入る気がしています。
よって、アイデアや企画がしっかりとしていないビジネスはありえないというわけです。
長くなりましたが、ここまで考えると、大手企業での経験があるから、ビジネスが出来るわけではないです。なぜならアイデアや企画の点が弱いことが多いからです。例えば0から1というのがないとか。既にある資源や仕組みで回すことだったり、教育が充実していたりするからです。大企業批判でなくそういう風になりやすいので、もちろん大企業を辞めて成功する人もいますよね。
逆に言えば、イベント企画とか、趣味でイベントをやり続けている、自分で何かWebサイトを作った、ここでいいたいのは「自分で何かこうあったらいいじゃないか」と考えて作ったこと。それを企画といいますが、そういう経験が1個でも、または何度もやっているなら、多分企画経験値は高いです。もちろん、これもやり方、資源、時間、お金などで変わるのは当然として、考えることでそれを形にすることが出来るし、抵抗がないからですね。向いてない人はこの0→1が本当に苦手です。これは向き不向きの話です。
くどいですが、企画が出来るとは、ビジネス視点とほぼ同様です。企画とは、趣味であっても、バンドイベントを自分たちが演奏もするけど他のバンドも招いてみんなで楽しもうとかとしますよね。その場合、自分たちの考えでなく、他のバンド、ファンやお客さん、使う会場、日時やどういうテーマでやるか、何を伝えたいか、または感じてもらいたいか、そういう独りよがりではない全体や違う視点から見る必要が求められるからです。
この視点はそのまま、売上を上げるとか、お客さんにたくさん来てもらうとか、ビジネスのパーツや要素を融合します。だから、企画ってめちゃくちゃ僕は好きで、ほぼ企画=ビジネスという感覚です。ただビジネスはゴールというか前提としてお金の売上と同時に利益が求められるので、
お金を稼がない企画と稼ぐ企画ではやはり異なります。
お金を稼がない企画がダメとかでなく、ノンビジネスであり、お金を稼ぐ企画がビジネスというだけのことです。
思いつき、アイデア、企画、ビジネス(商売、事業)などが混乱する方も多いと思いますが、僕が考えているイメージとしては以上です。
アイデアや考えるのは結構なこと
自分の仕事がすごいことでしょ、ほーらみたいな話ではなく(笑)、実際にそれらをやってない、通してないものはバレます。そして質の低さに愕然とします。
例えば自分で考えたものを読み返すなりしてみると「なんか良くわからんな」ということは結構あります。言葉の問題もありますが、イメージしているものが出てこない。
以前、アイデアが得意だという人に勉強も兼ねて依頼をしたのですがひどいアイデアが出てきたことに愕然としました。アイデア自体の質という意味で、ここでいう「思いつき」でした。思いつきでもぶっちゃけいいし、僕は別にそこにシビアな何かを求めてない方なんですが、「思いつき」をそのまま書いて「それはさすがに意味が伝わらないというかわからんよ」となったので、「これは何ですかね?」と伝えたところ、「さらに分からない何か」が返ってきました。こんな事例はあまりないかもしれませんが、適当に言うだけはやっぱ誰でも出来ますが、多くの人は「それは怖くて出来ないはず」なのでそういう意味で肝っ玉が座っていていいのかもしれません。アイデアって伝わらないとそれアイデア以前の思いつきでもなく、理解不能な暗号になっちゃいます。
アイデアを考えるじゃないですか。めちゃくちゃ腹減るんですよ。ご飯食べてますよ(笑)でも、ぐーぐー鳴るんです。企画を考えていくから、調べたり、そもそもなんだっけ?と戻ったり、ぐるぐる頭を動かすと腹がへるんですよ。それどういうことかっていうと、脳が動いて活動して、労働というか仕事なんですよね。遠くからみれば、ニヤついたり、笑ったり、唸ったりしているだけのように見えるのが難点ですよね。
そんな思いつきが飛び交っているのかというと、普通に考えれば「微妙だな」とか「これはいけるかも」とかって熱が入れば分かります。というか自分が考えたアイデアの良し悪しは自分でなく、仕事ならお客さんが決めるだけです。ただ、自分のアイデア自体を「ちゃんとシェイクしたかどうか」ってやっぱ自分で分からないとダメですね。文章を寝かせるという感じで、「アイデアも寝かせる」という感じ、または企画を寝かせる感じ。これは十分同じことが言えますね。
それで結構なことでしょということでなく、結構なことをせずに出来る人が仮にいたとしたらどちらかです。生まれ持って視点がユニークか、単に考えてないだけかどっちかだけです。といいたいのですが、前者はそもそも考えずに直観やセンスがあって出来るとかはなくて単に学習やインプットがあったからです。気付かずそういう環境にいたり、企画的視点を身に着けただけです。なので、基本後者つまり、「自分はとくにそこまで考えてないけどできちゃう」みたいな人は「実際に考えてない」だけですから、「質が低いアイデア」になっている。それだけなんです。
厳しいというか、事実の連続です。くどいですが、もう一度いうと、
- 自分はアイデアに対して出したりするのに困らないと思う(それらは確かに事実)
- それは勝手にアイデアが出てくるからだ(実際は思いつきが出ている)
- アイデアをたくさん出せる才能がある(実際は思いつきを検証せずそのまま出している)
- アイデアを人に見せても問題ない(思いつきも超レアで使えることもありますが基本は使えないものが普通)
- 良いアイデアを出している(質の低いアイデアだけしか生まれてない)
ということになります。括弧書きが実際ということですね。書いている僕はどうなんだという突っ込みはありそうですが、実際に僕は実績や経験があってもアイデアを出す時は緊張します。このアイデア全然ダメじゃないかとか毎回思いましたし、結局この不安は消えることはありませんでした。もちろん出したアイデアは助かったとかありがとうとか感謝されることが多くそれはそれでいいことです。
ですが、不安は消えない。そして、事実はそこそこ評価されている。さらにいえば、僕は自分のアイデアが優れているとかって思ったことはありません。単にそれがクライアントやお客さんにうまく伝わったり、運もありますし、良かったねと思うくらいです。
もっといえば、自分のアイデアは全然微妙かもなあというくらいで思っていて、それらを直接お客さんに「微妙だよ!」とかいって出すわけではないですが、とはいえ逆に「すげーいいのできたよ!」みたいな盛りもありません。シンプルに伝えるだけですよね。また、僕の持論でしかないですが、自分のことダメかもしれないと思う人ってダメなことはあまりありません(笑)自分は正しいとか間違ってないとか、今回のアイデアについての考えも100%正しいなんてまさか思ってなくて、色々考えたところで出てきた考えなだけです。それをニュートラルな感じでアイデアどうぞーって感じでやっていますよね。人から見ればそういうニュートラルさが不思議なんでしょうが。
だから、思いつきが当たる確率なんて99%っすよみたいな考えもあってもいいし(それはないんでしょうけど)、アイデアなんて磨かなくても全然いけるよとかもあるかもしれません。全くないとは思ってないんですよ、ただそれにすがるとかはやめたほうがいいよねって話です。
良いアイデアを出しているという時の良いとは自分ではないんですよね。ここが決定的です。出したアイデアは一方通行で誰かが評価するだけ。それだけです。自分が良いと思ってもダメなものはダメですし、逆もまた然り。そことは関係なく自分がいいのだと思ったからそれをやるのだもありです。でもそれはアイデアを誰かに出すのでなく、自分でやるパターンです。そういう人は提案でなく自分でさっさとやっちゃいましょう、ということになります。
おわりに
僕がなんでアイデアアイデアうるさいかというと、アイデアってやっぱ面白いんですよね(笑)放って置いてもアイデアアイデア楽しいーとかいってやってますから。
それだけで自己満足やマスターベーションとしてアイデアを出しているのは面白くない。だからこそ、修行や鍛錬を乗り越え(笑)お客さんに出してみたらそこそこ売れたり買ってもらえた。これはもっといけるかもしれないということで、さらに磨いていこうとしています。やっぱり基本対人ですよね(笑)人と接するのが好きとかは別にないんですが、面白い人とは一緒にいたいくらいですね。
アウトプット自体がWebアイデアやWebサービスとかのアイデアになろうがなんだろうが、アイデアに対する根本の面白さや形にするワクワクって全く消えないですね。むしろ消えたら速攻他のことをやるでしょう。その点はあまり心配していません。
同じものをぜんぜん違う使い方で出来たりします。それも工夫でありアイデア。ちょっとのことかもしれないけどそれもアイデア。アイデアが溢れているほうが陽気だし、くよくよしないし、色々なことが楽しいと思えると思っています。
今回はアイデアについて、とくにアイデアは磨いてナンボであって、そうじゃないなら思いつきだからもっと磨いてねみたいなところを大分言語化してみました。
企画をするとか、アイデアを形にする検証が弱いとか、磨いていくところがわからんとか色々あるかもしれませんが、誰も最初は初心者ですし下手です。どんどん失敗して(思いつきをそのまま出したとしても)、それは振り返ったり学習したりして気づけることですから、どんどん上手くなると思います。
ぜひアイデアを出している方は振り返りとして使ってもらって、アイデアに対して理解を深めたり、磨き度チェックをしてもられば大変嬉しいです。
筆者プロフィール
- 「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は400超。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介、仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューやお問い合わせはお気軽にどうぞ。
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