記事解析からアイデア実行までのマーケティングの流れを振り返る

最近ですが、アイデア提案まとめ記事へのアクセスが多いということに気づき、どういうユーザーが見ているかをアンケートを取りました。1ヶ月程度実施した上で、アイデアを考えてみました。

アイデアとしては、発明系のサイトに提案したら面白いかなというところでやってみましたが、結果として何かがあったわけでありません(笑)

今回は、このような、記事解析→リサーチ→結果から考える→アイデア出し→アイデア実行→振り返りという流れを見ていきたいと思います。

これによって、どうやってブログなどのアクセスを活かすか、そこから何を見出すか、アイデアをどう実行していくかについて参考になれば嬉しいです。

本企画の流れ

まずは概要を書いておきます。

  1. 最近「アイデア提案まとめ」記事のアクセスが多い
  2. アクセス数自体は居酒屋アイデアなどアクセストップ記事を上回るほど
  3. せっかくだからこれを使って何かできないか?
  4. まずはどういう人が来ているかを調べる(アンケート実施)
  5. そのデータによってどうするかを考えよう
  6. アイデアを考えていくつかは実施しよう
  7. 実施した

というものです。

実際の流れ

こうやって企画の流れを書いていても大体実行時にはずれるものです。

実際には、上でいう1,2,3あたりは自分で考えました。コミュニティに相談しつつ、先達からアドバイスをもらって「アンケート取ったら?」ということで、4を実施したという流れです。

それ以降は、結果を見てどうするかなので、1ヶ月程度アンケートデータは収集しているので、大分動きは遅くなります。

ただ、データを取ったらどう見るか、そしてアイデアを考え実行するまでもっていくという完結させるのがポイントでしょう。

ここで、

  • アンケートを取ろうと思ったけど、しなかった
  • アンケートを取ったけどデータを見なかった
  • データを見たけどアイデアを出さなかった
  • アイデアを出したけどやらなかった

まあ、どれもここではNG例となります。

完結させてみましょう。完結に拘る、やりきるというのがポイントです。

今回のアイデア実行はサイズがそこまで大きいわけではないですが、アンケート取ったり調べたりで時間はかかっています。そういう時間がかかるものでなくてももちろんいいわけです。

具体的にやったこと

1.現状に気づく

まず、サイトアクセスが該当記事に多いかどうかは常に見てないと分かりません。Googleアナリティクスなどを入れてないというのであれば入れてましょう。

そして、見ていって「あれ、なんかアクセス多いな?」と気づいていて、どうしようかなーと考えていたのが最初のきっかけですね。

またこの時、なんとなく多いなーとかでなく、数値としてどれくらい多いかを知ることが大事です。数字自体は伏せますが、既存ランキングでトップだったものが軽く追い抜かれるくらいということです。これについては、アクセスの絶対数よりも、運営ブログにおいて相対的なものというかランキングと比較すればいいでしょう。

2.せっかくだから何かできないか

アイデア提案まとめの記事は、若干というか発明や特許などのモノを発明する、提案するということが多いです。ですから、特許系などの話は本ブログではほぼ扱ってないのでターゲット外です。発明自体は嫌いじゃないのですが、自分がやろうとか、そういう人を支援したいという積極的な意志はありません。

自分が興味がないならそれでいいのですが、一方で興味がなくても手伝えるかな?という点ではどうもアイデアが出てこないわけですね(笑)

そういう意味で、ターゲットはずれるけれど何か出来ないかというのが本企画のポイントです。実際にそういう意味でモチベーションがものすごく上がるわけではない、ただしかしもったいないかな?という感じですよね。

3.人に相談してアドバイスをもらう

このタイミングで運営するコミュニティに投げてみたら、先達からアドバイスをもらいました。これによって、冷静に考えると当たり前でもありますが「アンケートを取ったら」ということでした。確かに、誰かに聞くのでなく、来る人に聞けばいいと気づきました。

こういうのって自分で考えていると結構見えないものです。人と話すのは大事ですね。

もちろん自分で何かアイデアが出たりやりたいものがあればそれをやればいいと思います。

4.アンケートをする

アンケート自体はWordpressのプラグインであるWP-Pollsというものを使いました。インストール等はこちらの記事などをご参考に。

アンケート機能を作ろう!WP-Pollsの使い方ーWordPressプラグイン【初心者向け】

こういうプラグインもあるのねーという感じで試しながらやってみました。

期間はとりあえず長期間やってもどうかと思うので、様子を見ながら1ヶ月程度行いました。

今回は、該当記事にアクセスしたり見た人の意見を聞きたかったので、記事のヘッダー付近に「アンケートのご協力をお願いします」と書いた見出しを作ってそこにWP-Pollsのショートカットコードを入れてアンケートを実装しました。

ショートカットコードをどこで入れるかはコピーでなくても、Wordpressの投稿画面のツールバーに「Insert Poll」というアイコンが出きているので、それで挿入出来ます。アンケートを募集中ならアンケートできるし、終了したら結果が見えます。

[poll id=”1″]

こんな感じで1ヶ月間の結果が出ました。

5.データを分析する

想定通りで、そもそも「アイデア 応募」とか「アイデア 提案」というワードで来る人が多いのでその意識を持ってる人が半数。公募情報を探すという人も入れると、8割の人がそういう人だったといえます。もちろん、これらは本来ならバイアス(たまたまクリックした人が属性が偏っていること)を防ぎたいので色々考慮すべきですが、ここではスルーします。

選択肢の設計も結構難しいのですが(重複しない、意味が分かるなど)、そこもエイヤでやりました。

専門家のアドバイスが欲しいとか、アイデアのヒントを得るという人は少なく、1割程度それぞれいたということです。

ちなみにこれらは複数回答出来るようにしました。複数回答できないようにも出来ます。

この結果から、多くの人は提案先を探しているのだなということが分かります。

ちなみに、アイデアのヒントを得たい人は他の項目もチェックしていることが多くそこまで「ヒントを得たいのだ!」というわけでないとも言えます。また一人だけこの「ヒントを得たい」のみにつけた人もいますが、全48名から考えるとニッチといえるでしょう。

6.アイデアを考える

次に、提案先を探している人にとって、課題はなんだろうか?を考えてみました。

いくつか考えたのは、

  • 提案先を探しているから、何か既に発明をしている人である。単純に提案先を探している
  • 特許や知的財産権を所有していないが、自分の発明アイデアを売り込みたい

くらいしか出てきませんでした。

このアンケート期間の前後で、いくつか問い合わせもいただきました。関連するものでは、商品があったり発明済み(特許取得済み)という人達で、まさに提案先を探している、大橋ならどう売るか、それらのアイデアを考えてくれないか。というものでした。

実際にはこれらの話はうまくいきませんでした。なぜなら発明品を売り込むとか、特許取得済み権利を売り込むというのは、僕が考えている「アイデアを形にしていく」ことと大分異なります。むしろ、発明して商品がある人(試作品であれ)は、既にアイデアを形にした人といえます。また、特許など権利を提供するのはそもそもその商品や権利のニーズがあるかを知らないといけません。

つまり特許があるから売れるということでなく、売れるから特許にしたはずであり、そうであれば「そもそも提案先を探す」ことが矛盾していることになります。個人発明家などでは当然「自分がこれはいいと思った」から作り、それを後で売るのが多くじゃないかと思います。逆から出来る人は個人発明家というよりもマーケッターといっていいでしょう。また成功した発明家は結果的かもしれませんが、マッケーター的な考え方が出来る人だと僕は考えています。

うまくいかなかったとは、こちらもアイデアを出そうと思っても、商品が理解できなかったり、よくわからなかったり、ということで「アイデアを出してお手伝いする」ということではなかった、という話です。

上のデータからの考察といっても2点のみ、あとは問い合わせからの体験ということを元にすると、

個人発明家などが提案先を探しているのを支援する

というところに着地しました。つまりこれは、個人発明家などがWebを検索していて、見つけるという流れです。そして、支援とは売り込み先、または売り込み方のアドバイスなどになるでしょう。

7.競合や既存サービスを調べる

これらではまだ思いつきに過ぎません。

上のアイデアを思いついた瞬間に、すぐ既存サービスであるよねと思いました(笑)

  • 発明学会などのような個人発明家支援団体がある
  • 特許庁のやっているイベント、他にも自治体などの支援がありそう
  • 特許事務所、弁理士などが手がける部分でもある
  • 発明支援サイトもあるし、そこを使えば良い

つまり、困っている個人発明家はいるのだけど、支援サービスは既にあって、そこにアクセスしてねということくらいしかなりません。既存サービスの課題があってその不満があれば分かるのですが、多分そこまでのものはなさそうです。当然発明したけど売れないとか、商品化までいかないなんてゴロゴロしているわけでしょうが、それはここでいう課題ではありません。

また僕のモチベーションが、「何か役立てればいいな」ということでしたから、僕が何かやりたい熱はありません。他の先達と話していたら、今もそうでしょうが、弁理士事務所などが個人発明家のアドバイスに乗るのはほぼない、もちろん実務依頼ならいいけどそうでない売り込みとかは厳しいだろうということで、まあお金にならないんですよね。

8.アイデアを固める

そういうリサーチ結果でなんか微妙感が満載となってしまいました。が、こういうことはよくあることで「こういう方向にしたいけどできない」なんてザラにあります。

今回はポイントは何か出して実行ですから、

発明支援団体などに広告できるという提案をする

ということをやってみよう。

で、それがうまくいくか(多分うまくいかない)でこの企画というか、発明家支援はターゲット外だからひとまず完了としよう。という整理を込める意味で考えました。

※逆に本記事を今読んでいる方で、個人発明家を紹介して欲しいという奇特な方がいれば問い合わせください。内容によりますが、リンク等を掲載してというアピールは出来ると思います。

9.アイデアを実行する

考えたアイデアがあっても実行しないと悔いが残ります(笑)なるべくすばやく考えたものはさっとやるのがいいでしょう。

今回はメールにてアイデア提案の背景を説明し、相手先にメリットになるので、まずは試してみてはという提案メールを出してみました。

結果はご想像の通りでとくに進展はありません。

この失敗自体はとくにどうということはなく、まあそうなるよねーというくらいです。

10.振り返る

上記の一連の、企画から実行までをやりきるというのがオススメです。

これを振り返ると、「なんかできそうなんだけど」というアイデアに対してはやはり半ば強引なアイデアではキツイということが分かります。また、そうやってやりきることでケリがつくので「あの時ああしておけばよかった」みたいな後悔はありません。

ビジネスという視点でいえば、ニーズ自体があるけれど、それらの人に対しての提供できるサービスが非常に限られるし、ビジネスとして成立しないだけという話です。

逆にいえば、個人発明家にコンタクトを取りたい企業や事務所があればいいわけですが、まずないでしょう。発明アイデアを募集しているサイトがあるというのは確かですが、そこでは「発明アイデア」自体が欲しい、つまり自社商品開発ネタが欲しいのであって、結局は売上です。これは当然ですから、それをどう捉えて権利化するなりサポートをしてもらうかだけでしょう。

一方で世の中には特許を取ったり、色々な知的財産を扱う仕事なども多数です。もっとそれらを深く掘っていく方が面白いかなと感じました。もちろんこれらになぜ興味があるかは、アイデアに関するところだからですね。アイデアの権利というだけでテンションあがりませんか?そうでもない?(笑)

やってみて得られたこと

何度も本ブログでは書いていますが、アイデアは大事だけどやってみることももっと大事です。というよりもそれに関連する行動が大事ということですね。

今回得られたことは、「うまくいかなかった」という上っ面の話ではありません。もし、なにかやって失敗にフォーカスを当ててしまいがちなら、そこは修正してもいいと思います。

具体的に何を得たかを、見ていけばいいということです。そのうえでうまくいかなかったこともその一つという意味です。

  • 自分で把握していることを人に話すと思わぬアイデアをもらえる(アンケートを取る!という意外性に気づく)
  • WordPressで投票アンケートが簡単に取れることがわかった。またそれらの知識を今後に使える(実際に居酒屋アイデア記事にアンケートを設置して試してます)
  • アイデアを考える、企画を考えるきっかけはなんでもいいが、その粘りみたいなものはなるべく自分が興味を持てるもののほうが持続する(もったいないから何かできないかが駄目なのでなく、熱が弱い気がする)
  • アンケートデータを取り分析もある程度可能だった。そのバイアスなどの問題あるけどそこそこ使える印象を得た
  • データだけでなく、問い合わせの事例=自身の体験、または友人との会話からのアドバイスなどを総合してまとめてみたなど、リサーチができた。これによって自分の主観でなく、客観的に見ることが出来た
  • 発明アイデアの売り込み先探しなどは、発明品自体の理解や、そもそも発明品自体の権利関係から、多くの人がやろうとしているけど、なかなか形にならない。ただ一方で成功した夢の話が出ているところで、定年退職したシニアで時間があるとか、何かしら余裕があって活動出来る人がメインか。それらの人向けにビジネスとしてサービスを提供すること、または何をするか、そもそも僕が出来るかということでは出来ないことの方が多かった。そういう意味でミスマッチ感がミスマッチであると言い切れる、というのも発見となった
  • アイデアに関する知的財産ということで、特許自体を学ぶとか、どういう制度かということを学ぶきっかけになった(本を買ってみたりした)。その上でも、やはり自分は特許支援とかは違うし、それらは弁理士の仕事ということでまた違うなと
  • 個人発明家を例えば支援して権利化したり商品化で成功報酬みたいなビジネスは口ではいえるが、ガチでやると相当の熱と思い入れがないとできない。当然自身でその体験があって成功しているのであればやれるともいえる。ただ、仮に特許化を何件も成功していてライセンスフィーを得ていて生活出来るレベルの人であっても、その人がどう支援するかなので、コンサルとかは発明家のたまごからどこまで取れるか。自費出版ビジネスみたいにならないだろうかとかで、どうもいいイメージになりづらいかも。

というところで、学びの中では失敗はごくごく一部ということですね。これらを感じてもらえれば何よりです。

おわりに

ここまで読んでもらえれば、ブログをなんとなくやるというのも別に趣味ならいいのですが、そうでなく意識をしてやるというのと違いが明確になります。ブログをやるというか、「人が何を考えてどう生きていて、それは結果的にビジネスにどう結びつくか、つけられるのか」みたいな話になります。

人との話、何か手応えがあったり、面白かったりというのも全てがヒントになります。

今回の話は結論は失敗ですけど、こういうのはよくある話ですから、あなたが失敗しても気にせず次のまたアイデアや企画を実行すればいいだけです。当然全く同じことをやっていたら駄目なので、検証、振り返りをしましょう。

その上であえて同じことをやるとかならありですが、まずは失敗したものとは別のこと、違うアイデア、違う企画を試せばいいかなと。

そしてマーケティングといってもいいし、アイデアのアンテナといってもいいし、企画の種といってもいいし、なんでもいいのですが、このサイクルを1回でなく何度も何度も回して耐えられるとか、やり続けられる人は、多分今やっていることが向いているといっていいと思います。逆にきついとかなんか違うとかが多いなら違うかもしれませんね。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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