アイデア生成プロセスにおける違和感発想の課題を掘り下げてみた

タイトルが物々しいですが(笑)違和感発想法を深めるというところで、課題感がありまして、そのあたりの考察です。

メモっぽくなりますが、これによって大分課題感と、違和感発想の解像度がぐっと上がった気がします。

かなり長いので時間がある方のみでどうぞ。

違和感発想法の課題

5回ほどWSをやってきて常に振り返りをしているのですが、直近でより感じたのは、「この方法は確かに表層的にはなぞっていてそれなりっぽいけど、本質はややずれているのではないか」という「違和感」(笑)でした。

具体的には以下のようなことが課題となっています。

1.ワーク参加者は満足しているが、実は日常に戻ると再構築できずに躓いて終わるのではないだろうか。発想法を学習することがもちろんすぐ得られる、明日から出来て定着するを保証できるとも思わない。しかし、もう少し形に出来る点があるのではないか。

2.違和感メモ→分析→切り口化→アイデア出しというプロセスにおいて、分析または切り口化が重たいように感じる。当初は素朴になぜだろうかを問いかければ「出てくる」と思ったが、違和感の種類によっては何も出てこないことや応用しづらい、または拾いづらいものもある。そのあたりの確率や切り口化でもう少しやり方は他にないだろうか。

1はWS自体が有効という感じもしつつも、それを取り入れるのは困難というところでした。これ別にこの手法にこだわるわけでないので、そういう面もあるかなというところでした。ただどうせならより持って帰って実践できて楽しいのがいいですから、これは課題としてキープですね。

2についてが、今回の整理対象です。実際に自分では出てくるのですが、この出てくる感じがどうも言語化できてないか、しづらいので、そこをさらに言語化していく、または他の人はどうかを探っているところです。

2については解像度を高めていくと結果的によりアイデアをどう出すかを教えられるからというテンションでやっています。また自身の言語化も高まるので悪いことがなさそうです。また言語化にこだわっているのでなく、言語化くらいしかやりようがない=図解とかもありますけどそれも含めて、別に神経系の変化までやりたいとは思ってないですが、研究があれば見たいですよ(笑)そこを調べていくのも含みつつです。

僕の場合は何が起きているか

まず言い訳というか留意ですが(笑)違和感発想法という「発想法」を全面に出すとこれだけでオッケーみたいなのがありますよね。またはそれがなくても、発想法という人はそれだけでやっていると。で、僕の場合ですが違和感発想法だ!といっているのですが、改めて出してみて考えてみるとそれだけではないなと。あ、ただ違和感からというのもあります。

この気持ち悪さは「違和感」はその時点で「正体不明X」のようなものです。だから違和感→X→分析するとこれは面白い!発見だとか好奇心でとか、疑問とか、不満とかって正体が見えるからなんですよね。

違和感として脳が感じた時にはXは分からない。ブラックボックスでそこを後でラベル付けすると「楽しい」ので、例えば正確にいうと「違和感駆動型正体不明ラベリング的発想法」となるんですね(笑)まあこれで意味は分からないので、違和感発想法でいいのかなと。

何が起きているかは、ある種一時期めちゃくちゃ好きだった(笑)シュルレアリスムの「自動筆記」みたいな感じです。別に憑依したわけでもないのですが、考えている自分を考えるみたいなメタ認知をしつつ、アイデアを出しつつみたいなことをやるのを自動的にやっているみたいなところです。まあこれは伝わらないと思いますが、それはおいておいて。

つまり「自分がアイデアを出しているのか」「アイデアが出たから思考したといっているのか」それらの鶏卵的な話でもあり、論理がなさそうというわけです。どういうことかというと、「違和感を分析する」といっているのは、違和感があってそれを分析するわけです。ただ分析したからそれが違和感であったともいえるので、もっといえば、そのXは面白さだったとかそういう発見になる。その時点で実はそのXは違和感だっただけど、面白さだったんですね。つまり、違和感でなくなる(笑)そういう仕組だとすると、脳のスピードはめちゃくちゃ早くて、言語野というのか言語化がおそすぎるんですね。メモリとHDDみたいなものですね。音と光みたいなもので、音速は340mくらいですが、光速ってめちゃくちゃ速いはずです。

光的なスピードで「違和感」があって、その後に「言語」でじっくりあぶるので、違和感Xを感じたまま色々処理すると。言語は後でしか色々言えないじれったさがあるのですがまあこれも訓練してもさすがに光速レベルの言語化は無理だろうと思います(笑)そこが本題ではないのですが、そういう脳に依存するのかなとふと思いました。

それで、じゃあどんなものが違和感があったのかそこらへんを書ける範囲で書いてみて、絶望というか、「こりゃ再現性がなさそうだな」というところをお伝えします。再現性がないのはここでいう課題と感じていることであって、違和感を感じるとか、そこから駆動できるのはある程度いけると思っています。ただ分析後からアイデアを出せるかは別問題というところなんです。まあかなり解像度が高い話なので、つらそうならふっとばしてください(笑)

一応この時点で分かったことをメモします。

・違和感は脳が気づく時点ではその中身は不明であり正体不明Xである
・Xについて脳が光速的に知ってから、後々、音速的に言語化をしてラベル付けするので、違和感は面白いこととか、「違和感」は常に後付で説明されることになる
・言語化で難があっても「違和感」自体は集めようと思えば集められるっぽい

10個程度の違和感をトレースしてみた

違和感発想法を実はやる前に、自分でもトレースしたんです。Excelに書いてみて考えたってやつです。その時にアイデアは出せたので、それでいいかな。正確にはキーワードなどで切り口としてみるといいかなと。ただその切り口も今では「その言語化」が難しいのではないかという感じです。実際はまだ数が少ないのでそれっぽさはないので、検証中って感じですね。

1.バスは便利

タイトルの問題もありますが、バスでお出かけをして便利だなというそのままのネタです。これはまあタイトルでは「違和感」ではないのですけど、実際には感覚としてあって情緒として感じたものです。だから、ここで「違和感」発想法というと、違和感を純度高めに集めることになりそうですが、そういう違和感もやはりたまにしか出会えないです(笑)

そこは無視して、じゃあこのネタは何かということを考えていきます。

まず、そう感じたのは便利だからだとそれで終わるので、「疲れない=徒歩などと比べて」ので、「他の場所に行ける」から「買い物」を他出したり、行動範囲が広がるということが言えます。「時間が正確」なので乗りさえすればすぐ目的地につけるのも魅力です。

総じて選択肢=遊ぶためにですけど、買い物も含むので結構解像度は上がるのですが、選択肢が増えたなあというところです。

では選択肢が増えたってなんだろうかというと、実はある記事で読んだのは「自立は依存先が多いこと」という指摘があって、ああそうだなあと思ったんですね。この場合「バスが便利」であることを気づいた、選択肢が広がった、それは自立しているのではないかと、やや無理があるというよりも、そこまで無理はなく、「自然」に僕の脳内が反応して広がったというところに注目してください(笑)

これだけだと「へえ、バスでそれだけのことを考えるなんて、哲学者さんだね」で煽られて終わりですので、ここにさらに「何か使えないか」という第三視点をぶっこんでみます。というか多分これが大事なんですね。

そうすると、選択肢があることで迷うなんてありますけど(確かに弁当が10種あるときつくて、3種くらいがいいですよね)その前に、色々選択肢があるからこそどれがなくなっても、バスがなくても徒歩でいけるし、徒歩だけなら徒歩「で」いかなくちゃとなるのが負担となっていたかもしれないと気づける。これは結構あるのではないかと思います。

1つ選択肢が増えたということではない。1つがもう1つ増えると2倍ですよね。100%が50%ずつ依存になる、この依存率みたいなのが減れば減るほど自立しているとなる。3つにすれば33%となる。10個もあれば10%なので、まあどれが駄目でもいけるじゃないか、その目的地にはなると。

ここでは分かりやすくある目的地に行くということでしていますけど、何かやる時に依存出来るものがある=選択肢があることで達成出来ない率は減るわけです。つまりそこにほぼ確実に行けるわけですね。

じゃあこれって、1つしかないですというのもありですけど、選択肢が多い方がいいなら、ある程度やり方が豊富にあるほうがいい。アイデアに詰まるときもそうですけど、色々アイデアがあるので困らないというほうがいいわけですね。これしかない、あれしかないというと困る。

これくらいにしておきます。実際にこれは無限に考える事ができるわけで、キリがないです。またこの依存先が多い方が自立というのはあ、ある種概念であって、何かこれをビジネスアイデアに使うことはやりづらいですよね。ただ、この切り口を生み出したのは確かで、または強化したことで、この切り口で考えることができるわけです。

あとで整理しますが、鮮度の良い切り口を得るのも違和感発想法の特徴です。誰かがどこかで偉い人が「こういう切り口で」といっても使えないのですね。自分で得たやり方でないとまあ身体感覚が弱すぎて自分の手としては使えない。そこでこういうやり方があるということですね。

1個目でかなり書いていますが、それぞれの「違和感」によって上下することもあります。

今回このケースで分かったのは、

・便利だったというありがちな気づきも概念として昇華させられる
・鮮度の良い切り口を得ることで、自分の武器として使うことができる

ですかね。

2.鳥も並ぶ

これも雑なタイトルですいません(笑)

散歩をしていてある人がカメラを構えていたのに気づきました。その先をみると、メジロなど鳥が水浴びをして集まっていました。水が集まる場があるかは知らなかったのですが、メジロ、シジュウカラなどが水浴びをしていたと。ただ、その時シジュウカラはメジロの水浴びに入れず、待っているようでしたメジロが行った後にシジュウカラは水浴びを少しして飛び立ちました。

というのが一瞬の観察です。ですがこれを言語化して上の文章のようにインプットしているわけではない、ですよね?というか、そうなっているはずです。

違和感生成時はもっと感覚的です。会話風で表現するとハマるかもしれません。

「あ、なんかカメラ持った人がいる、何を撮影しているのかな」
「先に見れば分かるかな。見える位置だし、歩いている外れにあるし。見てみよう」
「お、鳥がいる。あれはメジロだな。小さくて可愛いな」
「メジロだけじゃないな。シジュウカラもいるな。水浴びはしたくなる暑さだな」

って感じです。ただこれは最初は違和感ですが、メジロが水浴びしているところからはじっと観察している=立ち止まってみているので、もう既に観察といっていいでしょう。

ちなみに、メジロはウグイスと間違われるような色が鮮やかな鳥です。シジュウカラも小さいですが、メジロより大きく、スズメより小さいくらいで胸にネクタイがあるのが特徴です。というのは鳥を知らないと分からない分類ですからそれはもう知識や興味の話です。それはおいておいて、このシジュウカラはちょっと大きいので、メジロがいっぱい詰まっているところにいきなり入れず(入らず?)、待っていたのが面白かったんですね。

そういうネタがあってこれをどう解釈するかですが、あまりひねりはないです。鳥も並びます(笑)

だから、人間が並ばないのはどうか。鳥に悪いですが鳥すら並んでいると。まあそんな悪態をつきたいのでなく、ちゃんと並ぼうというところでした。

ただ、それで終わっても面白くないので、並ぶということで想起することがあります。ある飲食店では、人が並んでいたのでそこに並べばいいと思ったら、番号札システムでした。要するに店側で発行される番号をもらわないといけないんですね。ぱっと初見でそれが分からなかったのですが、実はそのシステムでハマりそうなこともあったので、少なくとも店側が周知していない限りにおいては、客が不愉快になるシステムだなという印象です。店側がそれらをある程度コントロールすべきというところですね。

「鳥も並びます」というのでそれが想起出来るとは僕は思いません。これは自慢とかではもちろんなくて、僕がそう思い出した、脳がそう反応しただけなんですね。だから、それをどう反応付けているか、何が起きているかを知るために書いているわけです。

このケースで言えそうなことを書いてみましょう。

・違和感は初動の反応に使えるし使っているがその後観察をしないと情報は得られない。
・物事を見る時、当然ながら自分の知識や興味が反映される。5分以上立ちながら一点を見ることは興味がなければできない。
・もっといえば色々なものに興味がある方が色々と観察ができるといえる。
・「そういえば」ということで想起されるものは、同じか類似か関連していることが多い。それが思い浮かぶようにできるかもポイントとなる。

という感じですね。

3.バスの吊り革広告を見たら展示に行ってみたくなった

これはシンプルです。バスにたまたま乗った時に気付いたということですね。違和感というか気付いたって感じですね。

その展示会は知っていて行こうと思っていましたので、さらに記憶に強化されて、あー行ってみようかなという感じとなりまさいた。

これもそれで終わればそれまでですから、さらに考えてみます。

この想起させるというメカニズムは、ある本ではどこかへ行きたいというのは、1つの目的でなく、2つ何かしたいとか、得られそうという期待値があることが大事という話でした。記憶に定着しやすく、別の視点から入るのでそういうことになるのかなと。これは「みんなの心理」ってやつです。僕が勝手に名付けました。

2人が言っていたら「みんな言っている」という人いませんか?僕はそれはないのですが(笑)2つ以上あれば「どこにもである」なんて思うわけです。そんなことをいえば、冗談ですけど、どこでも誰でも幸せなんですね。なぜなら二人以上幸せな人は知っていますから。まあそれは冗談としても、幸せは認識なのでそれでいいとは思いつつ。

このみんなの心理は、ついで行動を作る、つまりサービスや事業者側が狙うなら大いにありです。マーケティング的には好意度というプレファレンスを作るって感じらしいですけどそんなのはどうでもいいとして、ただ接触回数が多ければそれだけ思い出すし、そこで不快感がなければ、行こうとか、いいよねとかってなります。誰かと一緒にいれば「あれ、行きたいね」ってなるわけですよね。知らない人なら「あ、あれ行こうと思うんだよね」という「思い出しつつネタとなる話」が出来るわけですが、これはかなり自然な事を言っていると思います。

よって、この話からは、一定の刺激が2つあればやはり動機づけになるのだなということです。例えば本屋である本Aがあったとして、まあ辞めとくかとしますよね。次に本屋別の本屋でその本Aがあったとしたら、「あ、ここにもある。これは運命かもな」って思いがちで買いますよね。実際に売れているものだから置いていた(笑)書店員や担当者が売りたいから置いていた(笑)というだけなんでしょうけど、無粋ですね。事実はそうでも、そのように生活者=僕が思うだけです。それが真実とかどうとかはなくて、そう思えるのが人ってことですね。

このネタは行動心理としても使えるし、色々と使えると思います。だからこれは別にバスの広告でなくてもいいし、なんでもいいわけです。だから他の切り口とかぶるわけですが、かぶればかぶるだけそういう意識があったので、それは認識できて良いのではないかなというところです。

このケースから言えそうなことは、

・人は2つ以上のことをみんなや全部と思いがち。実はそうでもない
・どこかへいくなど行動を促進するなら、2つくらいのネタを仕込めば腰が軽くなる
・切り口的なものが汎用でも他でもかぶればかぶるだけそれは切り口が強化するだけより使えるといえる

という感じですね。

4.チラシを手に取る

チラシが気になったので、それこそ手に取ることは意識していますが、「なんだろこれ?」ということで見ました。面白そうなのですが、内容がどうかはわからないので一旦チラシを持ち帰ってどうかを検討してみることにしました。

見た時は面白そうですが、専門性があり対象者は自分ではないなと思ったのでそのチラシが告知していた講演会に参加することは予定せずとしました。

これはチラシなどを手に取る場合でもコンバージョンしなかった例といえますが、このコンバージョンするかしないかでなく、その人の頭や行動で何が起きたかを調べていくのは非常に大事です。これはマーケターとかそうでなくても、そもそも何かを売るとか何かを提供するなら考えざるを得ないと思います。

この結果だけみると「気になったチラシを見て考えて捨てたのでそれ取らなくても良かったのでは」なんてツッコミをする人もいるかもしれません。なかなかしないでしょうが(笑)でも、これも取った意味がないとは全く思わなくて、取らないと調べないし吟味しないので、取った行動、違和感アクションは不要ではないんですね。むしろコストとすら思わず「あ、面白いなら行くよ」くらいなので、そうでないなら行かない、つまり何も起きてないというのが僕の見立てです。この話は1円玉を落ちて拾うかみたいな感じかもしれませんが、屁理屈(笑)の前に拾いましょうって感じでいきましょうか。

この行動から言えることはそこまでないかもしれません。

ただ、これもチラシを取った行動についてメタ認知=つまり自分がなぜ取り諦めたのかは、様々なサービス開発や事業開発や企画として使うことができそうです。基本の流れは一緒ですよね。その解像度がなければ自分ですらといっていいでしょうが、人の行動を見ていくことは厳しいと思います。まず自分でやってみましょう。

またチラシを取って吟味するのは大事ですといったのは、吟味もせず、もらったけどそのまま何もなく=もらったことも忘れて埋もれていくこともありますよね。それはよく分かるので、チラシを得た=情報を得た=調べるという癖がないとここまで吟味まで持っていけないと思います。これは調べる癖もですけど、それを冷静に見極めることがなければできないはずです。そういう吟味をどこまでの人がどこまでの確率でやるか。興味や時間や様々なことが言えますけど、すごく面白そうならそのまま自分が忘れないような場所、つまりカレンダーの予定に入れるとか、一等地(笑)に入れるわけですよね。そうしないのは、そこまででもなかったかもしれないですよね。

このケースで言えそうなことは、

・単純な行動や何気ないことでも、メタ認知=客観的に捉えることで、行動心理の切り口が増える
・自分が興味があっても行かないというような、定性的な動きもこのような事例が紐付けばより解像度が増える
・チラシを手にとって調べたけど行かないからそれ自体が意味がないことはない。チラシの講演会の取り組み的なものがあるのは分かったし、自然な動きなので何も負担にはならなかった。

というところですね。

5.給水施設のある小学校を見つける

少し説明がいるのですが、避難所として小学校など教育機関が避難場所になることが多いです。その際に、給水があるかどうかは実は調べた限り分かってなくて、ならばどこに給水施設があるのかしらんという意識がありました。

散歩していてたまたま気付いたのは、別に「給水施設はこの小学校にあるのか」という調べをしていたのでなく、歩いていてたまたま「給水設備がある」という看板があったからなんですね。こういったことは良く起こるはずです。むしろ、普段散歩していても上の意識がなければ誰も気づかず過ぎていくわけですし、僕も同じです。

ここでヒントとして得られたのは、防災のための場所とはいえ給水があるかどうかは、上下水道局によるのか、行政の防災計画になるのかそのあたりをもっと調べてみる必要があるかなというところでした。また、同時に課題というかわからない点は、全ての小学校にこれらの給水施設があるかどうかなどは避難所マップを調べた時には分からなかった(ような気がする)というところなんですね。

このケースからはそれほど言えることはないのですが、

・自分の疑問や潜在的な課題はなにかの刺激で見つかることが多い

ということが言えそうです。

6.天丼がうまい

これは期待せずして入った天丼屋がかなりうまかったというネタです。

こういう食べ物ネタはもちろんここから内装を観察する、調味料の器具が面白い、天丼の見せ方が面白いなど実は掘り起こせばあるのですね。ただこの時のうまいだけではそれだけなので、観察と情報が必要だなというところが言えそうです。

このケースからは、

・観察や情報や疑問や調べるなどが不足していれば掘り下げる時に弱くなる
・感覚的な反射で終わればそれだけとなりやすい

ということが言えそうです。

7.接客時の言葉の違和感

あるお店で買い物をした時のことです。別にこの対応が悪いのでなく、日常品として使うもので、まあ安くはないからでしょう。100均にも売っているものです。

それに関して店員さんは「食洗機で洗わないようにしてください」ということを一度でなく何度か言われたんですね。それはいいとして、ここでの違和感は、そもそもうちは食洗機なんてないので使いようがないので手洗いですね。食洗機がNGなのは傷つける、とくにそのアイテムを傷つけるからだということですね。そのアドバイスや留意事項としては嬉しいわけですが、こちらも情報を提示してないので「そうします」「分かりました」というところで終わりました。

これだけだと接客対応時、または言葉の違和感で終わるのですが、さらに考えてみます。

逆にいえば、この店では食洗機などを使う客層が多かったりするといえます。むしろそういうお客が多いので一見として無難に攻めてみたというところなのでしょう。よって、客層がそこからトレースできるわけです。その店の客層は食洗機を使っているのだというのは面白いですが、別に統計データでもなんでもないです。ただこういう切り口からヒントになることはあります。

気になったので調べてみたところ、食器洗い機の普及率では普及率35%とありました。意外に多いですね(笑)

このケースから言えるのは、

・人との会話、とくに知らない人や店員さんとの会話はズレが大きくなるため違和感は生成されやすいの(エラーといっていい)ので印象に残りやすい
・言葉遣いや気になったことを調べたりどういう感情かトレースするだけで様々なヒントが得られる

というわけで、人との会話はそれだけで強力な違和感生成装置になりそうだなと言えそうです。

8.万願寺とうがらしの罠

これは万願寺とうがらしというまあ野菜があって、それはしし唐とかまあとうがらしの一種なのでしょう。詳しくはないの適当ですよ(笑)これを甘辛く煮たものが美味しいのですが、最近になって一部結構辛いものがあると。ただそれが「当たり」的な確率としてたまに起きないものかどうかは分からなく、確かに「万願寺とうがらし」と書かれていたのに、全て辛いということがあったんですね。

僕は辛いものを好むわけではなくて、もちろん適度な辛さはいいのですが、というところで、辛さをもとめて「万願寺とうがらし」を食べているわけではないです(笑)よって、そういう当たりなのか外れなのかに敏感です。

というところがあった上で最近また「万願寺とうがらし」が辛かったので、これはもうしばらく辞めておくということになりました。辞めるとは好んで食べないってことですね。

それで、確かこの万願寺とうがらしはそもそもとうがらしやなにかと見分けがつかないので(生産者側もってことです)、これはもう紛れたら終わるんだろうなあという感じですね。辛いもの好きならこの罠は成立しないわけですね。

このケースは、

・食べ物ネタですが、一度あることが二度あると引き気味になります。僕もそうです(笑)
・味覚は人によってかなり違うのでこういうエラーが起きやすい分野でもあります。その程度も人によって違うなと
・違和感としてダイレクトに味覚はありえるのですが、感覚で先程上手い天丼と似ていて、これだけでは掘り起こしづらい傾向はありですね

というところでした。

9.ある本へのツッコミとして期待値のズレ

ある本を積読していて期待していたのとずれていたので駄目とかではないんですが、そういうことかなという話です。またこっそりレビューしておきます。

このケースでは、

・期待値が高ければスカしたときにダメージがあるということ。逆に期待させないようにするのが最適?
・しかし期待値がゼロなら人は「これ読んでみよう」と手にすらとってくれないので、ここの塩梅が超絶難しい。というか正解がない。
・本自体の視点、著者の視点はグッドなのだけど、ここで考えるようなヒントを探したというのはちょっと酷だったかというところ。

というところで、本を読んでずれていたぞというときのネタです。本を読む人なら常にありえるネタなのではないでしょうか。

以上、9個と中途半端なのですがネタは無限にあるので、一旦ここでストップです。

なんとなく違和感と僕が言っていることの解像度が高まれば嬉しいです。

違和感分析での気づき

上の9つから出てきたものを再度並べてみましょう。色々あるのですが、ざっとまとめると、違和感生成で「得られた」視点についてでなく、それが違和感発想法として出てくるという意味でまとめています。ややこしいですが、より抽象化しているということですね。

  • 鮮度の良い、自分で使える切り口が得られる
  • 違和感だけでは成立せず、その前後の観察や情報によって密度が異なる
  • 「そういえば」で思い浮かぶかどうかは、知識や体験や普段の視点がそのまま反映される
  • 切り口が重なってもダブってもそれがより使えるという評価が出来る
  • 汎用的な行動と思えても自分が思ったことにより、行動心理など違う紐付けも可能となる
  • 自分が考えていたが出てこない潜在的な疑問やテーマに気づくことができる
  • 美味いなど味覚などの反射的なことはそれだけでは情報が少なく切り口化に耐えづらい
  • 人の会話や知らない人と言葉を交わすことは違和感を生成しやすい(多分旅もそういう意図があるのだろう)

というのが、違和感を掘り起こして見えてくることというか、違和感から考えると出てくるということになります。太字が特に使えるのではないかと感じましたが、そこまで無理なことを言ってない気がします。問題は読者がこれを読んだ場合「そんな思考の転換にならない」というところなのだとは承知の上です。また仮に同じことを考えても読者は読者でまた別のことを考えるはずですから。

上の太字から言えることをさらにいえば、違和感→アイデアが出せるということとすると、

「自分の頭で違和感を捉えて向き合うことで、自分の体験や知識と融合してそういえばが出てくる。それによって潜在的な気づきやテーマが見つかったりする。知らない場所が刺激的なのは発見があるからだろう」

となります。もっといえば、色々なところへいって、色々な人と話して、色々なことをすることで、様々な「違和感」がストックされ、それが血肉となって、あなたの頭をスパークさせるってことですね。これは僕がそうしているので、嘘ではないです(笑)ただ何もストックがないとか、何もしていない人が明日から出来るとかってやり方でもないし、そんなやり方はないですから、そこは明らめてください。

ただトレーニングをすれば出来るようになるのは確かですから、そこをどうやっていくかというところですね。

違和感発想で出てくる切り口が使える率

これについては人によるのですが、上で出した9つの例でどれが使えるかは主観ですよね。僕の主観ですが、9個やっても、いくつか使えるものがあればいいかなというところです。

一個ずつ検討してみましょうか。

1.バスは便利  これについては、選択肢が多いこと、依存先が多いことが自立とつながるという考えを補強しそうです。これが使えるかはケース次第ですが、メンタル維持として色々とコミュニティがあるのは大事とかもいえそうです。一旦保留でしょうか。

2.鳥も並ぶ これも観察ネタですが、並ぶことということでなにか使えるわけではないですよね。鳥好きとしては嬉しい楽しいだけでもありますが、面白いなというところです。これも保留でしょう。

3.バスの吊り革 これは広告展示での2つ以上の刺激がいるということでした。これは集客や心理というところで一つ切り口化できそうです。例えば、家電量販店なら入り口に掲示して、さらに店頭エリアでもさらに掲示とかはありですよね。その位置をずらしたり、場所や認知されるところをずらすってことは使えそうですね。これは有りかなと思います。

4.チラシを手に取る これも3と近い行動分析ですが、この心理もなにかに使えるかもしれません。興味があるけど行かなかったはわりと多いわけで、行動に現れない潜在的な事を知るきっかけとなりそうです。これも少しありかなというところです。

5.給水所 これは防災ネタで使えるところかなというところです。潜在的なネタということも気づきとして大きいです。ネタとしてはたまに使えるかもくらいで、そのままでは厳しそうです。

6.天丼うまい これはさすがに使いづらいですね。

7.言葉の違和感 これは客層トレースマーケティングみたいなところで使えそうです。どういう言葉をかけられることでどういう対象として見られているか。まるで刑事みたいですが刑事になるわけではないのですけどね。これもそのまま使えなくても、単純な挨拶とか言葉を交わすだけで情報ってやはり色々得られるのだなということで、有りでしょう。

8.万願寺とうがらし これは食べ物ネタで使いづらいですね。ただ見分けがつかないものでのトラブルはあるわけですよね。水仙とニラとか。そういう食べ間違い防止ネタとかにはありかも。

9.本の期待値ズレ これはある種批評でもありますがこういうことはありえます。ただそのまま使いづらいかなというところです。保留ですかね。

以上9個で、保留として使えないかもなが5,6個でした。そして2,3個使えるかなというところになりました。よって、3分の1程度です。つまり3割も使えるものがあれば御の字ではないかという感じです。

だから、違和感ネタやストックは3個やって1個使えるかなというところで、最低3個は欲しいし、出来れば10個くらいあげて視点が違うものがいいですよね。上でいえば食べ物ネタだけで10個だときついので視点が違う方がいいのかなというところでした。

このヒット率みたいなもの、つまり違和感の切り口化率=0.3はある程度目安になるかと思います。またこれらの違和感の切り口化率はちょっと考えて、リサーチもしてみたいと考えています。

違和感のラベル付け

違和感は速く言語化が遅いということで、他にも色々あるのでしょうが、ラベル付けとして多分以下のようなものになります。

つまり、あなたが「違和感」を感じてメモに起こしたとします(しないなら、説明出来ればいいわけですが)。その違和感自体の内容は以下に後で分けられるはずです。

・疑問 なぜだろう?という事象への問いかけ
・面白い! 発見的なこと、好奇心やワクワクしたこと
・驚き 面白さも含みつつ、びっくりという反応など
・怪しさ 不審など、いつもと違うこと。疑問になることも。
・気づき 気づいたのが面白いとか色々言えますが、結果的に気づき似その他はまとめられる感じで
・不満 疑問に近いですが、世の中なぜこうなんだとか。自分はなぜこうとか。
・その他 感覚情緒を言語化したもの。どういうことかというと、潜在的には抱えているけど、顕在化してないものってことです。色々ありそうです。 

って感じです。

他にもありそうですが、その他で他の全ての非言語化でしか出来なかったことを言語化できると考えています。まあ言語化したいのでなく、その「感覚」はなんだったかを説明できないと、発想法や仕組みとしてできないので、そうしているだけです。未定義のものが80%もあれば、さすがにわけわからんわけで、半分くらいは定義済みに当てていきたいですよね。

別の違和感ネタで10個ほどやったんですが、これをあえて分けると「疑問」的なことか、「発見」的なことで分けられました。実際に複数含む、タグみたいな感じなんですけど、疑問として「なぜなんだろう」か「これ面白いな」とかが何かないと、次のアクションが動きづらい感じはしています。

違和感発想法の流れ

資料でも図解はあまりないのですが、アナログなものはあります。ただ、違和感から今回の考察を経たものはないので改めて作ってみました。以下の流れが違和感発想法の動きです。

プロセスが5つあると考えると大変ですが、実際には違和感は誰にでも発生していて意識をしているかどうかとなります。1は誰でも起きてます。で、2も違和感で起きた時の話です。ラベル付けは置いておきますが、何か感じたものは言語化如何とはいえるのですが2も誰でもやっています。2→3の時も、実際に思い出してメモすることが多いのと、その時に起きたことは記憶に留めることが多いです。便宜的にメモとしています。

この時、スルーするのでなく、なんだろうな?ということを拾っていくことがポイントとなります。

次に4では違和感メモを冷静に見直します。分析するということになりますが、ここでは基本的に「何か使えないか?」「どういうことだろうか」という形で見ていくことになります。基本的に分析といっているのですが、その正解も何もないので、そこから自分が感じたことに向き合うこと、なんで違和感だったんだろと考えることにあります。

そして最後にそういう思考にキーワードやフレーズを付けたものを切り口といっています。この切り口が仮に汎用的で誰でも見つけられそうでも全く構わないです。なぜなら、あなたが見つけたもので考えたものなので、使えるレベルは相当高く、それを用いて考えるという形で脳が温まっているからです。つまり、それだけ単体で使えるなんてのは「甘い」ですが、何かに使えることが多いです。というか使っていく形でやります。

違和感発想法自体はここまでで、あとは切り口としたものが残ります。違和感はそれで出番は終了となります。

何かアイデアを出したい時とか、どうしたらいいかを考える時、つまりこれはアイデアを出したい時などに、この切り口を使うというものとなります。WSでは一緒にやってしまていますが、切り口化したものを常に保持は大変です。実際には切り口として保持できるかは、さらに調べたり自分の中で納得したり、何か進展があったり、要するに「引っ掛かり」が増えてないと忘れます。

ここまでくると「違和感」でなくても、気になったことをメモして調べるだけでもいいのですが、そう言わないのは「アンテナを高くして」とかは精神的過ぎて分からないからですね。違和感なら「誰も」使えるので、結局誰もが出来ることをやりたいということであえて「違和感」でやっています。つまり出来ないとは言い訳できない状況を作り出すためにこういう仕組みをしているんですね。

とはいえ、これ聞いて誰も出来るとは思ってなくて、先の課題があるわけで、例えば「4」で何が出てくるかはまだまだブラックボックスなのでここを解明しようとしています。

違和感発想関係なく日々の過ごし方

まず散歩というのはとてもクリエイティブなものといえます。ということを先程散歩していて気づきました。脳内ではどうかは分かりませんが、おそらく「ニュートラル」になるので、頭がクリアってわけでなく、一定の考えや一定の思考や一定の神経物質が枯渇したりして一旦休憩モードなんですね。この状態は多分睡眠とかと似ていて、オフっぽいけどオンでもないけど、なにかしているかもって感じです。

先程散歩していて気付いたのは、散歩する時に、なにか見つけるぞ!とかこの課題を解決したい!ってまあ思ってもいいのですが、それからちょっと離れるかというのが大事ですね。あえて散歩するというか。その時、風景や人や犬や街を見て色々あることに気づきます。それは観察というよりも、ぼーっと「色々あるなあ」くらいですよね。

そうすると、潜在的にというか考えていたことがスパークして、対象のものや気持ちや状態とリンクします。これを一般的に「ひらめく」といいますが、この果実を得られるには、当然考えて調べて試してというところがあってこそです(笑)そんな人はいないと思いますが「ひらめく」ために、ウンウンうなっていても駄目ですね。体を動かしましょうというのは散歩しましょう。その前に考えましょう。考えて散歩しましょうというのが正しいアドバイスとなります。

この時、ソナーのようになにかないかなー?面白いものはなにかなー?というのは違和感探しに似ています。少し違ったもの、形でもいいし、色でもいい。ドギツイ色の車、改造車、明らかに危ないスクーター、様々なUberEATSのカバンの持ち方などネタは尽きません。同じ景色を人によって違うところを捉えるのは、ワールドが違うといってもいいくらいです。それくらい人は同じものを見ていないんですね。

こういうソナーを撃ちまくることで、どんどん情報を得る。ただその情報は使えそうなノウハウみたいなネタでなく、「なんだろこれ」ということを得ていくってことですね。違和感は当初は不明なので、「なんだかわからない何か」というものを見つけるという、ある種禅みたいですが、五感を信じて、自分の赴くままにやるということが文字通り正しいとなります。

なのでこれを考えて散歩するのでなく、「何も目的なく」ただ歩くは、有効で、それこそが意味でなく、無目的に歩いているので脳を刺激してくれるんですね。

ファストな情報とスローな違和感

例えば、ファストな情報とは、スピードが速くということでニュースのような事実性が高いものです。年金が明日から出ませんとかはとても大変ですから知りたいですよね。そうなっては駄目ですけど(笑)

スローという意味で、日常でここで見つける違和感はとてもスローです。つまり、それが事実性があるとか、客観性があるとかでなく、超主観的で、自分ワールドってことですね。それが使えるかなんて関係ないというか「知らんがな」ということです。知らんがなで集めても、結局「脳」が、脳はあなたの脳ですけど、勝手に良い方向にしてくれる(笑)ともう信じてください、脳の動きを信じる教を今作ってください、とすると、勝手に出てくる、何かしら出てくる。本当に出てこないなら何かインプットすればそこから何か紐付けてくれるはずですから。

そうやって主観ゴリゴリの情報はまあ使えないんですよ。使えないっていうのはもうおわかりですが、すぐ使えるとか、後で使えるとか、そういう役立つ豆知識みたいなことでもなく(実際は豆知識も使えるかどうかは疑問ですが)、じわじわ効いてくる漢方的なといってもいいし、即効性はないのがこの違和感ネタです。

だから、違和感ネタで気付いたものを加工して使えるようにしてもすぐには厳しいかなというところがあります。ただこれによって、まさに思考のトレーニングとなって、どうしたら使えるか、そういえばと思い出すヒントとして使えるわけですね。

その先は当然、この切り口を持っていて「あーあの時思ったのはこの切り口だったな。ではこうできないか?」ということが出来るんですね。そこにたどり着くまでが果てしない物語かもしれませんが、そこをやっていくのが違和感発想といっている僕のミッションというかやりたいことでもあるんですね。

違和感メモは思考のセーブ(切り口の保存)が出来る

違和感メモはWSとしてやるからやるのでなく、普段からやってくださいということです。こればかりはもう参加者の自発性となりえます。

この利点としては、思考のセーブがでかいと思ってます。記憶出来ることは少ないので、街中で気づいたらその場でメモしなくても、2,3なら散歩中とか移動中でも簡単でいいのでメモしましょう。単語でもいい。覚えておくこともできるはずです。あと写真でもいいですよね。撮るだけなので。

そのメモから僕は調べたり考えたことを書いています。それが先の違和感からの想起メモってやつでした。9個ありましたよね。この思考のセーブは何が保存されているかというと、エピソード記憶っぽいので、それが一瞬で引き出されるってことです。

具体的には、「防災ネタ」っぽいものがあれば「小学校の給水所」が出てくるわけです。それ意外に分かりづらいよねって記憶や体験が出てくるのでそこで説得力がある形で熱量が加わりますよね。

イベント企画ネタを考える時に、じゃあどこから考えるかというとき、告知の話が出てくることは多いでしょう。その時は展示広告ネタで、2回以上見せる、2箇所や二人以上言っているということを訴求してもいいでしょう。そういえば本の帯も一人の著者コメントよりも2人書くとなんか説得力出ますよね(笑)

そういう感じで、切り口として保存しているので、思い出しやすくなる。多分脳内ではエピソード化されているので記憶が強固となっていて、普通の「英単語を丸暗記」みたいなことでも「歴史のイベント年を語呂合わせで覚える」みたいなことではないんです。全部芋づる式で出てくる感じで、この連鎖は基本的に消えるまでできますが、当然考えて詰めていけば色々と出てくるはずです。

つまり、切り口化=エピソード化しているので、何か刺激があると一気にそこにアクセスできる。しかも忘れないので覚えている。というところから、アイデアが促進される=正確には思考がスパークしやすいってことですね。ここが出てこない人は、おそらく何も出てこない=文字通りなのですが、それは非常に分かります。僕もいつも出るわけではなく、まったく知らないことなら当てをどこかで作って理解するので、結局これが絶対万能なわけではないです。また推測はロスしたりしますし、推測をすればいいわけでもないんですね。ただ思考は資源がなくても考えられるし、そこまで考えたら思考を書いておくことでセーブできる。それが保存ってことです。めちゃくちゃ大事なことだと僕は考えています。

分析フェーズでの思考は書いて考える

この分析フェーズが一番の肝です。実際に脳内で起きているのは、様々な問いかけ、知識や経験、違和感との照合で、スピードが速すぎて言語化は追いつかないですね。だから言語化するととても遅く感じます。

さて、この分析フェーズでは、どうすればいいかというと、特殊なことはなくて、問いかけ→何か思いつくか、の繰り返しです。問いかけが適切であれば何か出てくるでしょう。具体的であれば具体的になるし、それこそ水平思考として横に関連するものや別のものをイメージしてもいいわけですよね。アナロジーなども有効です。あと留意としては、「書いて」考えてくださいということですね。これ頭でやっているのは不可能ですし、やると多分途中で色々忘れるし、全く頭が動かないですから(笑)

また具体と抽象でいえば、もっとメタ的に見たり、もっと細かく具体的にイメージできないかというのも有効です。このあたりはどちらかというと発想法とかよりも「思考法」が適切な気がします。

僕は例えば逆に考えたらという逆点の視点、あとは仮説はどうかというところが結構好きです。これはもう癖なので、そこを起点としてあとは膨らませていけばいいのかなと。まったく別の自分起点でないものはまず考えづらいというか考えても変なものになります。

ただある人ならこう考えるということで「他の人」視点で考えるのは有効なので、そこは没入できるかどうかなというところでした。想起しない、思いつかないなら、インプットをするのもいいですし、再度考えてもいいですが、思いつかないのは少なくとも「アイデア」がいきなり出てくるわけではない点だけ留意してください。

問いかけ→何か思いつくか、のときに「何も出ない」ということは多分ないです。真っ白はありえますがそれでも「何も出ないな」ということが分かりますよね(笑)仮にそうでなくても「何か出た」けど、それは使えないなと評価して収束する人はまずアイデアをそこで殺しているので、評価せず、メモしたりさらにそこから広げてみてください。よくあるのはここでアイデアを殺しているのに「アイデアが出ない」というケースです。言語化すれば「アイデアを出して殺しているのでアイデアはない」んですね。そりゃ殺しているからですよってことで(笑)

言葉はきついですがそれくらいのことをしているので、アイデアは生き物として、そのまま生かしてあげてください。生成したら全部メンテしなくても、良さそうなのだけあとでメンテすればいいってイメージです。インプットしただけでは、想起ラインに乗ってこないので、エピソード化するなり考えてみてください。そうやって自分の体験や経験が膨らんでくると、発想しやすくなるわけです。逆にそこがないと、色々な刺激を受けてないと、すぐ詰まります。詰まる場合は、考えてないケースが多いです。考えてないとは、頭が動いているようで動いてない、つまり刺激が一定でとくに新しいことを得てないとか、探してないってことなんですね。

そこを考えることによって、脳内で想起しやすくなるんですね。強いて言えばベルトコンベアがあるとして、そこが一定の位置と場所とスピードとしますよね。ベルトコンベアが動くわけではないとして、毎回同じ刺激を流して出てくるものは一緒ですよね。加工機械などを変えないならば。というわけで、そういうベルトコンベアだったら、ベルトコンベアを増やすとか、違う原材料を入れるとか、加工の工程を変える感じです。そうすると、違うものになりますよね?それがアイデアってことです。

このベルトコンベアの構成を変えることが、まさに思考で、思考法であり発想法といって良さそうです。これに気づくまでに大分時間がかかりましたが、発想法は=発想の思考法と考えるとそのとおりなので、まあ思考するということを手抜いてアイデアが出てくるわけがないと、それだけですね。

あとはこの思考法は、国語的な意味で案内図を言語化するとか、そういう色々なトレーニングができそうです。5W1Hで考えるとかもそうですよね。ただこれ面白いかどうかなので、純粋に鍛えるだけだと誰もやらないのかなと。なので違うやり方がないかは検討中です。違和感発想は違和感を掘り下げるので、それだけでも面白いかなと。そういうところがあるので行けるとは思っていますが、違和感発想自体で掘り下げるところをフォローしているわけではなく、ある種の先達、巨人の肩つまり知見があるのであまりツッコミがいらないかなとも考えています。

なのですが、そこもある程度補足しとかないとなんじゃらほいってのはある種課題として見えつつあるというところです。

また今度考えてみますが、「なぜ?」というときに、なぜの方向性だけは注意してください。なぜというとき、誰かの原因帰属ってことで、人に押し付けたい人は「世の中が悪いのだ」で終わるんですね(笑)そういうことではなく、「なぜそのような言葉が発されたのか」ということで、食洗機という言葉を掘り下げて、そういう客層がいるのだなとかそういう話でしたよね。その掘り下げる方法が違えばほぼ意味がないというか、誰かのせいにするために掘り下げるわけでなく「なにか使えそうなことはないか」前提ということでした。もちろん、それでも使えるものにするのは難しいので、そこですよね。

長くなりましたが、違和感発想法での課題感も大分分解できてきました。新たな気づきもあったので、さらに考えていきたいところです。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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