売れるアイデアなんてない。長期的視点で実践してアイデアを提案し続ける。

日々アイデアをアウトプットし、それがお客さんであったり、他人、コンペ等になると色々と面白いことが起こります。

面白いというのは、アイデア自体の不確かさであったり、自分が良いと思うものが良いとは限らないということであったり、商品やサービスとしての「アイデア出し」の曖昧さであったり、様々です。

今回は、アイデアがコンペまたはそもそもアイデアが採択されるとはどういう状態だろうかを考えてみました。

考えていくと見つかったのは、そうおなじみに「長期的に考え本質と向き合う」ことになります。アイデアを万能な魔法であったり、一発で何かやりたい人には全く役立ちません(笑)

逆にそういう考え方ではない人にはもしかしたら役立つ話かもしれませんね。

結論

結局なんでもコミュニケーションが大事。
だけどそれだけじゃないっぽい。

結論としては、今回はですが(色々と複雑であり要因が変わることもあるので)、3つの要素で決まるということです。

1つ目はお客さんとのコミュニケーション。2つ目はニーズ(これはお客さんのでも、社会のでも、ターゲットのでもなんでもいいです)。3つ目は、粘りや実践。要するに単発で「アイデア」を提案した瞬間やそのお客さんがどうかというだけで「判断」しないほうが良いということです。

これらをやると基本信頼が生まれます。これをやって信頼が生まれないということは、相手が相当やばい人なのでさっさと逃げたほうがいいということです。自分をあえて下げる謙遜で良いということは・・・ないですね。

そして自分に言い聞かせてもいるのですが、こういうことをやりきれる人は極端に少ないです。1万分の1の話ではないですが、スキルを3つ組み合わせると強いと。そういうのもありそうです。めちゃくちゃ価値があるということですね。

つまり、コミュニケーションだけだと優れた人がいくらでもいるし、ニーズだけ知るとか観察してキャッチするというのがうまい人はいるし(その表現も)、粘りや実践を行動でやりきれる人も多いです。でも、これらを組み合わせでやれる人はかなり減ります。

僕にとってはこれらに共通するのが「アイデア」となります。アイデアに拘っているとかはなくて、うまく形にしていったらいいね、というふわっとしたものがあって、でも実際には「ふわっとしたものの状態だと誰もやらない、自分も含めて」なので、形にならないんですよね。

こういう考察を膨大に経てやはり上の3つくらいで決まりそうだなというところです。細かい話をすればキリがないのですが(笑)

結論も地味です。つまり、コミュニケーションをちゃんとしつつ、ニーズを見つつ、粘って実践していく。これをお客さんと普通にやれればパートナーであり、相当話せるお客さんだし、相当価値を感じてくれるので一生ものといってもいいでしょう。それをどれくらい作れるかという感じで話を終えてもいいのですが、一応説明してます。

ここで既に伝わっていて分かる方は以下は脚注みたいなものです(笑)読む必要はありません。

コミュニケーションがめちゃくちゃ大事

コミュニケーションして相手がほしいものを見極める

オンラインやリモートで色々なアイデア依頼を受けてきました。今ももちろんやってます。相談という切り口が多いですが、アドバイスが欲しいとか、アイデア自体が欲しいとか色々です。

お客さんの考えていることは「言語」で発してしかほぼ分からないので、図の左にある「欲しいアイデア」はこれですといっても僕にはわからないんですよね。絵で示せない。

概念として期待値やどういうことで困っているかも含めてヒアリングします。ぶっちゃけこの精度が高いかどうかで満足度が変わります。最悪なケースはほぼないのですが、「ヒアリングは丁寧だけどアイデアが欲しいものではなかった」というのもありえます(笑)そもそもヒアリングは手段ですが、こういった方は「アイデアが何か万能の魔法ツール」と捉えていることが多いです。

このあたりから思考が複雑になってきて、「アイデア」という言葉が曖昧というかビッグワードになってきます。とはいえ、何を言っても、僕からは見えないので、言葉でコミュニケーションしていくしかないんですね。あ、もちろん、図解をすれば伝わるとかもあるわけですが、図解だろうがなんだろうが、コミュニケーションをしている段階で「言っていることの理解が怪しい」のであれば、これは「仕事をしたいかどうか」という意味で、苦戦することが普通です。なぜなら仕事が始まってない時点でそれなのに、改善されるというのは・・・まずないからですね。

ここで仕事を断る方が多分幸せです。

というのも含めてコミュニケーションが、アイデアを練るのも、お客さんが欲しがっているものを見極めるのも、相手がどういう人かを知る意味でもめちゃくちゃ大事なんですね。

ここで「自分が持っているアイデア」を小さく右側に書いてますが、ぶっちゃけこのアイデア自体は「大したことがない」といっていいです。なぜなら、これも相手が持ってなくて欲しがるとか、相手が共感して欲しがるとか、いいねという評価がなければ「使えない」からなんですね。そしてトドメとしては、そのアイデア自体で何か一発で出来ることはなくて、実践、検証が絶対いるので、アイデアだけに固執しないほうがいいということになります。

これを何もアイデアを考えてないとか提案してない人が言えば説得力はゼロなのですが、自分としては10年はやってきて感じていることなのでそういう意味ではある種の真理だとさえ思っています。もちろん、見えない世界もあるので、一発アイデアやノンコミュニケーションでいける天才もいるかもしれませんが、まあ僕は無理そうです(笑)ということは確認できています。

くどいですが、もう一度いうと、コミュニケーションが出来ないならば、自分でやるしかないです。ただ自分でやるのは辛いわけで、いや一人のほうが楽ならそれはそれでいいんですけどね。またはアイデア自体を伝えることが出来ない(コミュニケーションが出来ない)ので、話が始まりませんよね。また、仮にアイデアが良くてもお客さんが欲しがるものでないなら買われないし、価値がないと言われます。

これは厳しいというよりも事実というところです。アイデアを出すのが好きで楽しいというだけならそれでオッケーです。ただシゴクリ的にはそうでなく、どうすればアイデアがビジネスになっていくか。どういう組み立てがいいか、またはどうやると筋が良いかを探り続けているわけですね。

趣味でいいや、それでお金は要らないやという人はこの記事を読んでないはずです。

ニーズ

自分が持ってても、相手が欲しくないとか、
持っていたら価値は減少傾向になる

相手が持ってないけど欲しいものが価値がある。それはアイデアでもいいし、実現性が高いとか、資本があるとか、情報があるとかなんでもいいです。ビジネスモデルがあるとかでもいいですし、マネタイズアイデアでもいいかと思います。

ただこれらは一つのパーツでは使えなくて、実現性とは総合力が問われます。あるマネタイズアイデアAが、他のビジネスBに使えるかは別問題です。だから、AをBに使えるように考えられるかが価値です。そこを出来る人は「面白い考え方だね」という評価になります。もちろんそういうことに価値を見出さない人もいます。

ただ僕の見立てに過ぎませんが、こういう変化というか転換を出来る人は稀です。なぜならアイデアというのがどういうものか、他に何をしているか考えたか、実践したか、考えてやっているかが問われるのですが、そこを詰めていくと意外に人は時間が限られやれることも少なくなります。

つまり、相当考えたり相当やったり、相当アイデアを出したりと相当数やってないとたどり着けないと思っています。これは単に人間の学習能力やもともとのスキルもあるのですが、それを嘆いてもしょうがないなので考えていくしかないですよね。

図では、お客さんにないものを自分が持っていれば価値です。ただそれが単にあるなしでなく、欲しいと思っていることが前提です。面白いアイデアだけど、別にといえば終わりです(笑)

実際にアイデアがどうというよりも、親身に乗ってくれたという感情的な価値であったり、コーチングっぽいその人を成長したり認め受け入れるということだったりが評価されることもあります。これは既に「アイデア」ではないのですが、僕は「アイデア」自体が評価されないと意味がないというほどレンジを狭くしてないので問題ありません。

一方でアイデア自体への評価が甘いというか、低すぎるのではないかということも考えています。つまり、アイデアを考える人へのリスペクトがないと、結局アイデアを出す人がいなくなり、実践する、挑戦する人も少なくなるという危惧です。これについてはまた書いてみたいところです。そのレベルに達してないものの、アイデアコミュニティというものを広くもっと盛り上げたほうが多分社会にも自分にも良いという漠然とした想いがあります。

ここでは、商品というか情報価値、またはサービスとして、お客さんが持っていたら価値が薄まるし、なければ高くなる可能性があるが、欲しがらなければ価値はないというこれも事実です。

そこを考えずに「買う」というお客さんはただの神ですし、投資や出資、教育とか、そういう理由がなければちょっと怖いですよね、逆に。

ニーズといってますが、お客さんが欲しがることでもいいし、社会のニーズをお客さんと一緒に探るでもいいしなんでもいいです。ただその欲しいとか欲しがるとかを捉えてないと話が始まらないことになります。

偉そうにいっていますが、このニーズを捉えるのは並大抵のことではないので、ジャストアイデア、思いつき、当てずっぽうも一杯あるわけですね。というか、正確に今を把握してどうこう言えるってまずないのではないか。それを何かしら経験や実体験から伝えることはできても、それが何を持ってみるかだけなので、正解は分からないですね。

アイデアの価値は低い

よし!アイデアを売ろうとか提案しようという人にとっては悲しい話になります。ただ僕自身はそれでもマイルドに、アイデアは価値があると考えている方だと思っています。

そういう人が「アイデアの価値は低い」といってるので、ゼロではないけど、やはり色々条件なりがあるよねということです。

まず、すぐれたアイデアはほぼないというのは多分合ってます。それはアイデア自体は最初は結局思いつきでしかないので、それで一発GOできるものはレアです。あったら超超ラッキーくらいで、まずないと考えてその当たりくじを期待せずに他のことをしたほうがいいです。

例えば、アイデアがというよりも、単に「何かの課題を解決」したり、「今までとは違う視点や切り口」だったり、「世の中に対して早すぎないとはいえ遅すぎない」から受け入れられるものだったら評価されます。

でも、ここでこれらを一発で満たせるかという話ですよね。まず無理なんです。だから、色々試してどうかを検証していく。そうなんです。地味なんです(笑)

ここで試すと分かるのですが「アイデア」だったけど、企画っぽいとか、実践して何かプロトタイプだ試作品だ、ビジネスのスタートではないか、そんなことを感じるはずです。やったことがあればです。なければ想像しづらい。

例えばやったことなければ「アイデアが優れていければ誰でも価値を感じるはずだ」と思い込むのですが、それはなくて、「アイデアが分からなくて、そもそも必要と感じない」とかも普通にありますし「今は話ができない」で終わることもあるわけですよ。それってアイデア主義に対して、政策とか企業や社内政治という感じで終わりですよね。優れたアイデアでなくても、考え方、合理的な物事の見方が「受け入れられるか」は別問題なんですね。

これはアイデアでなくても何か実践したり、不合理や不条理、世の中っておかしいな!と感じた人は思っているはずです。逆に思わなければ、相当環境が良いか、何かを間違えてみているかどっちかくらいだと思っています(笑)

だからこそ、「アイデア」にこだわらないほうが、こだわりすぎないほうがいいということです。

僕もアイデアは大事にしたいし、安く売るべきではないとは思います。一方でとはいえそれってそこまで価値があるかどうかということも思ったりします。必要な人に必要なタイミングで届かない救援物資って転じてゴミになります。悲しいですが事実ですよね。そうならないようにしたい、ただ願っても駄目なので動いていくしかないということですよね。

売れるアイデアと売れないアイデアというのもない

時間の経過とともに、
アイデアは売れる売れないを繰り返す。
その境界も超曖昧。

あるアイデアは売れた、あるアイデアは売れなかった。そういうことはあります。事実や結果としてあります。

では、売れないアイデアは価値がないか、売れるアイデアは価値があったのかというと・・・どう考えますか?

ここまで考えている方なら、分かるはずです。そうです、売れたアイデアはあるお客さんが価値を感じただけであって、その人が常に買うかは不明です。次は買わないかもしれない。また、買わなかった人が次買うかもしれないし、買わないかもしれない。読めません。

それを表したのが上の図です。まるでリアルタイムストラテジーゲームと書きましたが、刻一刻と状況が変わります。アイデアの価値が株価よりも激しく動くイメージです(笑)

売れるアイデアは常に価値があるのだというのもありです。ただ一方でアイデアが固定されることはなくて、社会が変わりますから、アイデア×社会という最低2つ要因があります。社会の構成要素は?人もですが、国家の政治もですし、経済動向もあるし・・・多すぎます。読めないほうが普通です。

社会を固定して変化しないのもまあ僕は嫌というだけなのですが、変化がする中でどうアイデアをあてていくか。つまり、境界も超曖昧だけど、確率をあげていく思考になるはずです。これは実践する人ならそういう思考になるのではないかという期待を込めていますが、誰しも確率をあげよって考えているとは思っていません。またそうなれとも思ってなくて僕の考えのアウトプットというところです。

むしろ、売れるアイデア売れないアイデアみたいなスナップショットで切る見方、単発の写真や静止画でどうかっていうのがナンセンスとなります。それがアイデアの固定性というところの罠です。

アイデア自体は生き物という僕の見方です。だからアイデアを捉えようとしても動きます。それはなんだったのか、今やると企画や事業やビジネスになるよね、その考え方はこうだというところで、全然違ってくるかなと思います。要するに、長期的とか、もっと時間軸や幅を持ってアイデアを捉えたほうが多分楽しめるしもっといいかなと思います。

コンペや提案で一喜一憂するのもありですが、そこは本質じゃないということです。本質とは、そのアイデアを出し続ける仕組みであったり、どう情報源やリサーチをしているかという普段のやり方であったり、コミュニケーションの取り方や信頼の作り方みたいなものだったり、そこをどう考えているかのほうというところです。

アイデアが出てくるのは「アタマをひねり出して」出てくるのではないはずです。あくまでも、蓄積から考えたものやどうかなという「きっかけ」で出てくるかどうか。それって蓄積とうまく結びつけば「ぽん」と出るし、なければ出ないだけです。わりと自然な気がします(笑)

売れるアイデアを教えて欲しいという人は多くいそうです。残念ながらそれはなくて、売れるアイデアというのはスナップショットに過ぎず、かつ売れたアイデアも今使えないなら情報商材等のひどいノウハウに結構な金額で売っているものと同様の価値しかありません。つまりゴミになってしまいます。

そういう対症療法であれば、「ごめん無理です」とこちらは言いたいし、言っています。どうすればお客さんなり、課題を解決できるだろうか。それはまたまとめてみるのですが、抽象と具体という考えが相当いい線をいっている気がします。つまり、どのレベル感か着地はどこか、何を欲するか、アウトプットのイメージは。このすり合わせでしか生まれないのですが、これはコミュニケーションで大体はカバーできます。その次はどこまで調べられるか、リサーチと今までのリサーチとそこで求められることに「どれだけ近づけられるか」というところです。100点はないと思っていて、まあ70点くらいが妥当な気がします。30点は取れないんですという考え方です。

それでどうかというところです。それをもって考えたところが、たまたまお客さんにとって「売れるアイデア」つまり「買いたかったアイデア」、もっといえば「そういう視点が欲しかったという提案」ということになります。それがビジネスアイデア自体でも、売上アップでも、起業アイデアでも、ビジネスプランでもなんでもいいかと思います。営業やマーケティングアイデアでも文字通りそれらはジャンルのラベルがついただけですから。

本質はアイデアであり、かつもっといえばそれらをどう考えたかはOSというか仕組みがあり、そこからアウトプットする「過程」が全てあるということです。つまり、全て具体的なプロセスがあり、「再現」できるからこそ、やれるということです。

こういうのをやり続けると、結果的に「売れた」「売れなかった」ということになる。お客さんからすると「良かった」「良くなかった」ことになる。

ここまでいうと、アイデア自体がものすごく不安定ですけど、本質を見極めるとものすごくシンプルで面白いと思いませんか?僕はそう思っていて、そういう考え方があるかとか、そういう切り口はなかったとか、同じアイデアだけど違う見せ方だなとか、今回は全然刺さらなかったとか、これどこかで見たことあるぞとかそんな感じですね。

ちなみに売れるアイデアとか売れないアイデアって結果ですから、アイデアを出しまくってる人は、売れるアイデアも、売れないアイデアも経験があるはずで、同時に売れないから駄目とか売れるからいいという価値観がないはずです。両方共いいところがあるという、つまり単一の単点の評価で決めずに自分なりの軸や見方を持っているからどちらもやっているはずだと考えています。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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