観察からアイデアをだし提案し信頼を構築していく

アイデアを産み出すには観察力が必要だと書いていますし、何度も言っています。今回はその観察ってどういうものかを書いてみます。リアルタイムネタに近いのでなるほどと思ってもらえるかもしれません。

またその観察力を磨くにはどうするかについても書いてみます。

アキレスの開発営業部の取り組みをヒントに

アイデアを生む「π型人間」のすすめ | ショートショート作家が行く

この記事が面白かったです。面白かったのは主題とは微妙にずれますが、アイデアの観察とそのアンテナの張り方で、アキレスという会社の代表である伊藤さんの視点が面白かったです。

端的にいうと、1つは観察の仕方の例です。これについては自分でもこういうことかなという思考を入れています。

もう1つは、アンテナ力、観察レベルを上げるための工夫です。これは信頼ということに尽きるのですが自分についても振り返ってみました。

アイデアのアンテナ感度の高さとは

記事は、開発営業部という新商品を産み出す部署でその人材選びをどうしたかという問いに対して、

(前略)「アンテナの感度が高い社員です。起きていることをスルーせず、きちんと気がつくことのできる人。例を挙げると、たとえば地球温暖化が進む中、いま北海道ではこれまでは作れなかった農作物が生産できるようになっています。では逆に、これから南の地域はどうなっていくのか。暑くなるので、農業に冷却技術が必要になってくるかもしれない。それならば、アキレスとして断熱材を使った新しい何かを提供することができるかもしれない。(攻略)

アイデアを生む「π型人間」のすすめ | ショートショート作家が行くより引用

地球温暖化という現象から、北海道などで作れなかった農作物が作れるならば、暑い地域はより暑くなるのでそこで冷却技術が使えないかみたいな視点が面白いですよね。

実はこの視点は観察でもあり、何が問いかけや気付きとしてあるかと本質的には変わりません。アイデアを産み出す人はこういった自分なりに命名したかどうかはおいておいて、何か発想するやり方を持っています。儲かる発想では多角的桶屋理論なんていう名前でありましたね。

つまり、いかにも関連しそうなことから考えてもいいし、ある現象から何が起きるかは連想でもいいし、そうやって考えていって出てきたものをちゃんと検討することがポイントかなと感じました。

記事の筆者である田丸さんも、大根を素手で持ち歩く人を見て創作のネタになっています。どちらかというと田丸さんは違和感をトリガーとしているので、僕の違和感発想法(有料です!)のほうが近いのではないかななんて思いました。

それはともかく、余談ですが、大根でなくかぼちゃを素手で持ち歩いた側からいえば、大根もですが、根菜類は重く袋に入れると伸びたり逆に重いので素手で持ったほうが楽というのがあります。あと、マルシェだったり、アート活動で使うということもありえるのかなとか思ったり。

花火大会で気づいたネタ

僕が気づいたネタというよりも、花火大会自体ではなく、調べたりして気づいたことなのですが、楽に聞いてください(笑)

1つは、花火大会のキャパシティというところです。ある花火大会は35万人くらいで、別の花火大会も同様でした。場所が異なるのですが、規模感が同じということは、そもそも場所の限界があるのかなと。競技場等で数万人ですから、5万とかですよね、35万って結構な人口の規模の都市クラスですから。

これ以上増えはしないだろうと思いつつ(スペースの限界から)、一方でこれを増やすことはできないか?例えば、遠くから見る人はカウントされてないはずですし、近隣の住宅から見る人もノーカウントでしょう。だからこそ、VRやリモートで見るというのもあるでしょう。また限界がリアルではあるからこそ、体験価値としては相対的に向上する(そこにいかないと見えない価値)のかなとも思いました。

これ自体でものすごい気付きでもないですが、人口規模に目をつけるとそのままキャッチコピーに使えるかもしれないし、相対的価値の向上という体験価値自体を再確認することもできます。またそれだけ人がこれば「絶対」トラブルや事故が起きてしまうので、運営や管理側も大変な気合いが求められます。楽しくみんなできればいいのですけどね。

こういう小さな気付きが次につながるのかなと感じています。

もう1つだけ花火ネタです。

花火大会でもですが、イベント等で使える携帯座布団というものを買いました。折り畳める簡易なプチマットみたいなものです。クッション性が強いわけではないものの、あると良いというものです。アウトドアグッズのほうが質はいいですが、簡易なら100円ショップでもいいのかなと思い買ってみました。

これをやる人がどれくらいいるか分かりませんが、100円ショップに並ぶものでも、花火大会が始めてだったりして用意してないとか、準備ができなかった人に300円で一つ売っても怒られないくらいにはなりそうです。高いなら買わなければ良いので。もちろん路上でやればルールとしてNGでしょう。あくまで仮想でやると売れるかもなというところを感じました。

これは上の儲かる発想でもあった青いTシャツに近いネタになりますよね。マットを敷いて快適な花火を見るか、冷たくでもいいから痛くてもいいかお金を使わないか。二択になるとき、人は快適さを取るのかもしれません。屋台などでものを買えば結構しますから、お祭り価格で許されるかもしれません。

商売上手な人はこれらをうまく判断して動ける人なのではないかなと思っています。花火会場周りで売らなくても、夏のイベント時には売れるものを把握しておいて売るなどは基本中の基本ですが、それをこういったグッズメーカーだけでなく、花火大会に行きそうな人々をいち早く察知しそこで売る。そういう目利きがポイントですね。

アイデアの感度を上げるには提案の繰り返し

続いて感度の上げ方、アイデアをどう得るかというところです。あくまで取引先やお客さんであったりその見込みやパートナーとのやり取りという想定でもありますが、伊藤さんは相手に面白いと思われるようになって情報をもらえるようになれ、と言います。

記事では、

(前略)「様々な情報に触れ、考えることが重要です。ただ、情報というのは勝手に歩いてきてはくれず、自分から取りに行かなければなりません。そのためには、いろいろな人と会わなければならない。そして、情報をもらうためには相手におもしろい人間だと感じてもらい、情報を出してみようと思ってもらわないといけません。もちろん、誠実な対応も大切です。開発営業部のメンバーも日頃から展示会などに足を運び、何かアイデアを思いつくともらった名刺に連絡し、積極的に提案するように心がけています。そうすることで、相手に『おもしろいから、こっちの情報も渡してみよう』と思ってもらえる可能性が高くなり、新たな情報が手に入ることにつながります」(後略)

アイデアを生む「π型人間」のすすめ | ショートショート作家が行くより引用

この積極的な提案であったり、面白いと思われるみたいな話どっかで聞いたことがあるなと思ったら、この話は愛嬌でコミュニケーションするとか、GIVERになる(与える人)とか、そういう自己啓発的に捉えてもいいし、色々な解釈ができます。返報性の原理からしても、与える人は「なんか悪いな」と思ってというトリガーもあって、こんなのあったよと言ってくれるのでしょう。

ただ逆にこちらがいかに誠実でも相手が全く変わらないなら意味もないかもという見極めも大事なのかなと(笑)

閃いたり気づいたことを相手に提案する。
それを繰り返すことで信頼が生まれる

こんなイメージになります。僕の場合も実践していることがあります。何度か書いているのですが、初対面の人であればアイデアをわりとスロットルをかけて出し惜しみせず出したりしてます。とはいえ反応が鈍いこともあったりすると「そこまで考えてない」か「ズレてる」とか「その場で求めてない」ことも多いです(笑)

少し仲良くなったりしたら、わりとメッセージでこんなのありましたよということをフラットに伝えていたりします。このフラット感は独特かもしれませんが、ぶっちゃけ関係が少しでも出来てないと出来ないことです。情報提供をして全く反応がないならやらないですからね(笑)

このやり取りが一定程度続くと、相手からも何か提案されたりします。が、圧倒的に提案していることが多い気がします。逆に提案されるとたじろぐくらいですかね(笑)

日々何かを考えるところで得たものを誰かにおすそ分けする。アイデアでも、情報でも、ヒントでもその粒度は問わずなのですが、そうやってうまく関係性が作れるとそこからプロジェクトメンバーというか関わりが生まれるのが面白いですよね。結果的にこれがシゴトづくりの一つであり、マーケティングでもあるともいえます。地味ですがめちゃくちゃ大事です。逆に出来ないと・・・胆力がつかないので一発で何かやろうとする感じになるかもしれませんね。

例えば最近であれば、教育ネタを友人に、社会課題ネタを別の友人に、空き家ネタを別の友人に、新規事業ネタを知人にという感じに振りまくってます。そこから何か生まれるかはおいておいて、逆に「そういえば大橋は詳しくなかったっけ?」みたいなものがいつか来ます(笑)そこまで我慢することもなく、こんなのあったよと言える関係が大事ですよね。これをリアルな仕事でやれば「常に情報を持ってくる営業マンであり、マーケターであり、プランナーであり」というだけで評価が高くならないわけがないですよね。

圧倒的に、アイデアをアウトプットしていく

それをどこまでやればいいのとか、そんなのはありません(笑)出しまくっていって行動や未来、相手の変化があるまでやり続けるというストイックな話を僕はしつつも、誰もそれをやれとも思っていません。

アイデアが近い人であれば出来るしやりやすい。そうでない人はやりづらいというだけかもしれません。

アウトプットとしていくことで、磨かれるのは観察もですが、信頼関係も構築されいいことづく目です。逆にこれで観察力が低下する、解像度が低下する、信頼が減るというのであれば僕はやってませんし、やり続けられません(笑)

そういう意味でアイデア活動は非常に学びと成長と仕事につながるマーケティングになるという結論で締めたいと思います。

筆者プロフィール

シゴトクリエイター 大橋 弘宜
シゴトクリエイター 大橋 弘宜
「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューお問い合わせはお気軽にどうぞ。

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