WebチャットツールDriftを1ヶ月間使ってみた結果と振り返り
今回はマーケネタです。
Webチャットツール「Drift」の導入メモで簡単に書きましたが、Driftを導入してみた実際に個人ブログ等でどこまで使えるか、そのあたりを1ヶ月検証してみました。
Drift自体を使っている人があまりいない気がするのと、Webチャットツールはブログ運営であまり見ない気がしますので、そこらへんのデータが欲しいためにやってみました。
目次
Drift導入の狙い
そもそもなぜこのWebチャットツールを入れたかは、シンプルな理由があります。
それは、問い合わせに達する以前に「読者」が色々な思いや悩み、課題を抱えていて、それに対して本ブログがどこまで有効にアプローチしているか。
その利用者の心理は想像するか、アナリティクスなどで考えるしかない、または他のデータから補完するしかないわけです。
Webチャットツールは手軽な問い合わせが出来ることから、心理的なハードルは以下のようにユーザーのレベル感で分かれるはずです。
A)いますぐ利用者:問い合わせをしたい、聞いてみたいので問い合わせをする
B)ちょっと利用者:問い合わせするほどでもないけど、気軽に聞けるならやるかな
C)そこまで利用者:そこまで参考にならないかな、さようなら
Cは無視です。ただ、理屈としては読者の育成という観点も捨てているわけでなく、そのためにはこちらがコンテンツとして学びを醸成するようなものを出さないといけないというところです。
実践記録などでこれを補完していると思っているのですが、多分これは甘い気がしています(笑)このあたりは今後まとめると思います。簡単にいえば、下っても下りきらないというか、目線は下げまくっても下げすぎにならないというところです。上から目線でやってることは全くないですが。
Aは問い合わせいただける方なので、今回はターゲット外です。
つまり、今回の狙いはBです。問い合わせをするまでもないけど、なんか気軽に聞けるならいいかもなあという心理状態の人を狙います。
ちょっと利用者からシーズを引き出す
このチャットマーケティングみたいなものは、CQLという言葉がDriftでも標準であるように、どれくらい見込み客になるか(リード)というものです。
What are Conversation Qualified Leads (CQL’s) in Driftでは、CQLって何ですか?ということが書かれていますが、タイトルどおり、「チャット」スレッドがはじまって、それがどれくらいリードになるかという指標です。
細かい説明は省きますが、SalesのSQLやMarketingのMQLなどが既存でありますが、これらは単位が売上とかマーケティング活動などでおそらく粒度が大きすぎて見えない部分が多かったわけです。
チャットベースで会話を始める時その利用者が匿名であるのが前提ですが匿名であろうがどうであろうが、その人(ボットじゃない)がどの程度見込み客足り得るかを判断します(これはdriftが自動でやってくれようですが、フリープランはできないはずです)
今回は手動で判断です。
上の記事ではCQLのガイドラインとして三段階(なしもいれると四段階)あるのですが、これも参考になりますね。
かなり乱暴に解釈していますが参考までに、
- CQLなし:どんな商品が欲しいか調べているかもあまり明確でない。自社商品などに興味を持つように会話をしていく
- CQL1(良い):自社商品やサービスについてより聞いてくれる。質問には回答して営業チームにつないでいく。
- CQL2(より良い):自社商品の価格ページを何度か閲覧したり、特徴を聞いてくる。次に訪れるときにデモを案内したり、営業チームと一緒に会話していく。
- CQL3(最高):デモをする日程に興味を示したり、事例集などを探している。チャットを通して日程調整をしていく。
とかです。
これを本ブログではそこまで厳密に定めてませんが、これをきちっとやるとよりいいでしょうね。
今回の狙いでは、このちょっと利用者の何気ないチャットから何かニーズを拾えないかということですね。
2018年10月から1ヶ月の結果
厳密には、2018/10/4→11/3までです。
1ヶ月の結果
- チャット数:10
- チャット内容:相談3,質問2、売り込み2,感想1,依頼1、ミス1
というところでした。
チャットの内容
具体的なことは省きますが、相談はわりとバラエティに富んでまして、
- 世界を旅している人がおそらく「旅起業アイデア」を見てチャットをしてくれた
- 英会話サービスで起業した方の経営相談
- アクセスアップの相談
などでした。前者2つの方はわりとチャット上でやりとりさせて頂き、会話は完了しています。見込み客と成り得るかというのはこの時点では判断できません。ただ、本ブログや私に悪い印象を与えることはないということになります。最後の方はその質問だけでしたが、逆に記事ニーズかなということで初心者向け。ブログのアクセスアップをするにはという記事に起こしました。
アイデアの売り込みは引き受けてないというかガチで何もできないのですが、2つほど頂きました。売り込みたい方はぜひ他サイトや他企業へというところですね。
感想や依頼も頂きました。感想は記事の改善につながるので良かったですね。
質問等は問い合わせでもOKなのですが、サイト上で聞けるのが便利だからかなと想像できます。このあたりはどちらにしても導入して利便性が増えてユーザー的にはグッドだと考えられます。
Webチャットツール導入の振り返り
少しは「ちょっと利用者」の可視化が出来るかも
結果的にはそのまま見込み客につながるかというと、数が少ないかなというところです。1ヶ月にミスを除けば9程度で、問い合わせレベルの相談もあったのでこのあたりはDriftを導入したからチャットが生まれたかの判断が難しいですね。
それらを考慮すると、相談はおそらくチャットツールがなくても3のうち1つはあったはず。1つはおそらくチャットツールの意味があった。というわけで、相談は一定程度有効かもというところです。
質問2、売り込み2,感想1,依頼1、ミス1。他の質問等ですが、質問すべき内容かどうかという点では問い合わせになるかなというのもありました。売り込みは問い合わせで来るケースはまだあるのでこれはどちらかというと非対応したいところで逆に課題が浮き彫りになりました。感想はあまり問い合わせしてまでもということはあまりないので、こういうのはいいですね。
ざっくり感覚値としては、Webチャットツールを導入することで、ちょっと利用者のイメージが少しは可視化できるかな?というところでしょう。逆にいえば、導入すればバンバン問い合わせが増えるとか(笑)そういうことはないということですね。
歯切れが悪くてすいませんです。
個人ブログ+SNSのほうがいいかも
数が増えればいいわけではないですが、数がなくては分析もしづらいというところを踏まえつつとなります。
個人ブログがというところでいえば、Twitterなどで発信してそちらで受けるとかもありですが、確かに匿名マーケティングという文脈では個人ブログ+SNSのほうがいいかもしれないですね。これはSNSツールの相性とか、好みとか使い方のレベル感によりけりでしょう。例えばTwitterならフォロワーを増やす(増える)ことに一定程度力を割かないといけないからですね。
これもやり方というか選択肢というところですね。
僕としてはDriftのようなチャットツールのほうがいいかなというところですね。
特徴としては、サイト記事を見てそのまま聞けるというのがやはりTwitterで記事引用ツイート+それへの返信というのもありですが、これらがCQLやチャット数などでまとめられるわけでないからですね(Twitterマーケティングみたいな形でreplyとかまとめたりするツールはありそうですが、調べてないですね)。
現時点では好みとか、やりやすさというところで。
無料ツールは使ってみてなんぼ
Drift自体は高機能なものを無料で使えてありがたいわけですが、基本英語なのでそこで嫌がる人も多いかもしれません。
またWebチャットツールは法人向けのものが多くわりと個人向けにはそこまでやらなくてもという感じを受けました。
多分Driftを導入して試す記事があまりなかったのは、そのあたりで導入を諦める人が多かったかもしれないですね。
マーケティング的には効果があるかどうかということで、検証していったほうがいいという視点でやってみました。
今後どうするかは分かりませんが、とくにコストやデメリットにならないのでしばらくこのまま継続していきたいと思います。
得た成果
相談が一番コストがかかりますが、その分匿名であってもニーズがつかめたり、情報が入るのがいいですね。これは新感覚ですね。
あと、僕としてはきっかけを掴んでそこから広げていくほうが得意というか売り込んでいくのはビビってしまうのでインバウンド的な対応がやはり向いていると感じました。もちろんこのWebチャットが万能ということでないので、仮にチームが作れるなら対応は任せて、そこからハブ的に振っていくということもできますよね。最もこれは企業がすでにやっているマーケティング手法でしょう。
ただそういう企業が行うものを個人が手軽(だと思う)にできてしまう点で僕は相当面白いと感じました。あとは使いこなせるかですよね(笑)
他には記事化したネタもあるように、利用者の質問や相談から記事という形で応答するのもいいなと感じました。Twitterでいえば問い合わせや質問が多いことに関してまとめて記事で応えるみたなのですよね、確かそういうのあるはず。
新規商品を開発している友人が面白がって使ってくれたのですが(今回はチャットに含んでません(笑))、そういうツールとしての面白さもあるのかなと。コストをかけずに導入できるという点では強いですね。中小企業が匿名マーケティングをどこまでやれるかもありますが、問い合わせの0か1で待つだけでも仕方がないですからね。
Drift運用のコツ
まだこうすればいいとかっていうレベルでなく1ヶ月フリープランで遊んでみた感じでしかないです。
その上でいえば、
- Slackと連動してスマホアプリSlackであれば、新着チャットはまず漏らさない。かつチャンネルに入っていけば個別にスマホで対応できる。簡単なものはここで終わらせることもできるので使うべし。
- CQLの設定は個人で一人でやるなら直観に近くなるためそこまで使えないかも。もちろんタグ付けレベル感覚では使えそう。
- 会話はOPEN、CLOSED、PENDINGなど状態を設定出来るので、会話をしていって完了ならCLOSEしていく。また利用者はWebチャットで対応しているので、当然相手から返信がいきなりなくなるケースも相当数ありえる(連絡先を別途得られないなら終わる)。そういうのも含めて匿名マーケティングの醍醐味となる
- フリープランの制限で連絡先(Contacts)が100とあるが、これはチャット数でなく連絡先。連絡先を聞いたり、管理するレベルとしては多いので仮にオーバーしても、別途管理すれば問題なさそう。
おわりに
ざっと1ヶ月やってみた結果をまとめてみました。
感覚的には意外に使えるという感じでした。もちろん1ヶ月なのでたまたまかもしれません。
おすすめするかどうかは、個人ブログという切り口だとかなりざっくりしすぎています。あえていえば、問い合わせを一定程度期待したい運営者で、そのブログやサイトで潜在客がいるのではないか、いそうだぞというときにやると、そういった「ちょっと利用者」の声を拾えるかなというところですね。
参考になれば幸いです。
筆者プロフィール
- 「シゴクリ」運営者。アイデアの力でお客様に貢献するゼロイチ大好きアイデアマン。ビジネスアイデア相談実績等は200超を超える。好きな言葉は三方良し。詳しい自己紹介、仕事実績も合わせてご覧ください。お仕事メニューやお問い合わせはお気軽にどうぞ。
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